ヴェスヴィオ

ヴェスヴィオワインの特徴とは

   

ヴェスヴィオの気候・風土

ヴェスヴィオはあのポンペイを壊滅させた「ヴェスヴィーオ火山」の近くにある地域。約1900年前の大噴火により、死の灰に閉ざされたエリアである。

そのため、火山灰土の肥沃な土壌が特徴で、天然のリンやカリウムを豊富に含んでいる。温暖な海風も吹き、ぶどう栽培には最適。現在はコーダ・ディ・ヴォルペ種やピエディ・ロッソ種を中心に、約180万本のぶどう樹が栽培されている。

over Vesuvius

ヴェスヴィオのワインの特徴

ヴェスヴィオでは白・赤・ロゼを生産。アルコール度数12%を超えるワインもあり、「極上の味わい」とワイン通の間で賞賛されている。

コーダ・ディ・ヴォルペ種を使用した白は程良いミネラル感が特徴。自然なアロマが広がり、果実の瑞々しさの中にも力強さを感じる。他の地方にはない非常にユニークなテイストである。

ピエディ・ロッソ種からつくられる赤は非常にフレッシュな果実味が強い。のどから鼻に抜けていく野生のベリーが奏でる瑞々しいアロマが、身体全体を包み込むようだ。

Cantina del  Vesuvio (21)

エピソード

ヴェスヴィオで世界的に知られているのは「ラクリマ・クリスティ・デル・ヴェスヴィオ」。ラクリマ・クリスティとは「キリストの涙」という意味。古代から伝わる伝説によると、悪魔・サタンが神の国の土地を持って逃げようとしたが、ナポリの地でうっかり落としてしまう。神の国は守られたかと思われたが、一度はサタンの手に堕ちた街。憎しみなどが募り、街の人々は悪の限りを尽くしてしまう――。

その様子を天から眺めていたキリスト。目の前に広がる残虐な光景を見て、悲しみのあまりに涙を流した。そのしずくからぶどうの樹が生まれ、果実からは素晴らしいワインができた――といった話。そのワインは「ラクリマ・クリスティ」と名付けられたとされている。

Lacryma Christi del Vesuvio

ヴェスヴィオ以外にもラクリマ・クリスティを生産しているDOCはある。しかし、ヴェスヴィオのラクリマ・クリスティは完熟したぶどうを使用(他所は少々早めに収穫をする)する。ガツンとした味わいの中にも繊細さがあると人気が高い。

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ヴェスヴィオの代表的なワイン

マストロベラルディーノ/ラクリマ・クリスティ・デル・ヴェスヴィオ

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