カルソの気候・風土
カルソは、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州のトリエステ県、アドリア海沿岸にあるワイン生産地。スロヴェニアとの国境に近い。
ぶどうの栽培は主に平野部と、海を臨む丘陵地帯の急斜面を利用して行われている。
土壌は石灰岩で多孔質。ミネラルが豊富に含まれており、ここで作られるぶどうは酸味のキレがよい個性的な味わいとなる。近隣のワインとは全く異なる風味であるとの評判もある。
“Malvasia grapes” by No machine-readable author provided. Scops~commonswiki assumed (based on copyright claims). – No machine-readable source provided. Own work assumed (based on copyright claims).. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Commons.
沿岸沿は温暖な気候だが、内陸は激しい風が吹き荒れる、気候的には厳しい地域である。
カルソのワインの特徴
カルソでつくられるワインには、主に白ぶどう品種のマルヴァージア、赤ぶどう品種のテッラーノなどが使われている。
近年では、白ぶどう品種のヴィトヴスカという土着品種が個性的なワインを生み出すということで脚光を浴びている。この品種は、上質のワイン作りが可能なのはもちろん、カルソに吹き荒れる強風にも負けない強さが魅力だ。
白ワインは麦わら色で芳醇な香り、フルーティな味わいが特徴。繊細で優雅な風味が魅力。どんな料理にも良く合う。
赤ワインは美しいルビー色で、カシスの香りが心地よく、酸味とタンニンのバランスが良い。肉料理との相性が抜群。
エピソード
カルソという地名は、この土地の土壌である石灰岩を表す言葉でもある。カルソの土壌は地盤が固い石灰岩でできていて土は少なく、けっしてぶどうの栽培に適している地域ではない。
この土地を切り開き、ぶどうの栽培を始めるまでには要した労力は決して軽いものではない。また、季節を問わず吹き荒れる強風の被害を受けてきた過去もある。こうした苦労を経て今日では、ダイナミックなワインの産地として広く知られる地域となった。
カルソの代表的なワイン
カルソ/ソーヴィニョン
カルソ/マルヴァージア
カルソ/ヴィトヴスカ
カルソ/テラーノ
カルソ/レフォスコ
カルソ/ドルチェ