ラマンドロの気候・風土
ラマンドロはイタリア北東部のフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州にあるワインの生産地。
ぶどうの栽培は主に、ウディネ北部やファエディッチ、トルラーノの丘陵地帯などで行われている。標高は380mほど、ぶどう産地としては非常に涼しい気候となっている。
“Sedilis and Ramandolo” by Greg – originally posted to Flickr as Sedilis and Ramandolo. Licensed under CC BY 2.0 via Wikimedia Commons.
周囲をとり囲むように小高い丘が連なり、アルプス山脈から吹き付ける冷たい風からぶどうが守られている。また丘陵の傾斜を利用し効率よく太陽の光を当てることができるため、フリウリ地区の最北に位置しながら、質のよいぶどう栽培が可能となっている。
ラマンドロのワインの特徴
ラマンドロで作られるワインに使用されるのは、白ぶどう品種のヴェルドゥッツォ・フリウラーノ種。この地固有の品種であり、フリウリで最も古い品種でもある。
ヴェルドゥッツォ・フリウラーノ種には辛口ワインに仕込まれるヴェルデ種と、甘口のデザートワインに仕込まれるジャッロ種とがある。ジャッロ種のぶどうは、グラティッチとよばれる棚を用いて半乾燥させる。時間をかけてじっくり発酵させることで糖度が上がり、芳醇な甘口のデザート白ワインとなる。
色味は黄金色でハチミツの香りが強く、ややとろみがあり重厚で上品な味わい。タンニン、酸味、甘みのバランスが絶妙で濃厚な飲み口。非常に希少なワインで、イタリア国内でも珍重されている。
エピソード
日本ではあまり馴染みがないが、イタリアでは古くから食後に甘いデザートワインを飲む習慣がある。ところが近年では、その習慣が徐々に薄れつつあり、甘口ワインの需要は落ち込んでいる。
甘口ワインから、辛口ワインの生産へと切り替える生産者もいるなかで、ラマンドロでは昔と変わらず良質で高級な甘口白ワインを生産し続けている。
ラマンドロの代表的なワイン
ラマンドロ/ロンコ・ヴィエーリ
ラマンドロ/ラ・ロンカイア
ラマンドロ/ヴェルドゥッツォ/アンドレ・コメッリ
ラマンドロ/ディ・オ・チ・ジ
ラマンドロ/イル・ロンギーノ
ラマンド/マウリツィオ・ツァッコマー