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ピーリオ(チェザネーゼ・デル・ピーリオ)の気候・風土
ピーリオ(piglio)は、イタリア中西部に位置するラツィオ州フロジノーネ県にある街で、ラツィオ州の都ローマの東部に位置している。
ピーリオと、それに隣接するアナーニ、パリアーノといった街周辺の丘陵地帯がワイン生産地となっている。チェサネーゼ・デル・ピーリオの呼称でDOCGに指定されている。
土壌は、粘土質・石灰質・凝灰岩・火山性赤土など、区画によりさまざまだ。気候は穏やかな地中海性気候で、夏には雨が少なく乾燥する。また標高の高い地域では、寒暖の差があり風通しが良いためぶどうがよく成熟する。
ピーリオ(チェザネーゼ・デル・ピーリオ)のワインの特徴
チェザネーゼ・デル・ピーリオには、土着のチェサネーゼ・ダッフィーレ種、またはチェザネーゼ・コムーネ種を使用した赤ワインがつくられている。
ワインのタイプは、辛口のセッコを中心に、中甘口のアマービレや甘口のドルチェ、弱発泡性のフリッザンテ、発泡性のスプマンテと幅広い。またアルコール度数が高めのスペリオーレや、長期熟成が必要とされるリゼルヴァもつくられている。
セッコのワインは、ガーネットがかったルビーレッドの色合いで、ラズベリーやブルーベリーなどの繊細な香りを放つ。タンニンの風味があり、果実味や酸とのバランスがよく、濃厚でエレガントな味わい。ローストやグリルした赤身肉など、肉料理と相性が良い。
一押しのワイナリー/当たり年
チェザネーゼ・デル・ピーリオ(Cesanese del Piglio)の生産者のうち、各方面にて高い評価を得ている作り手として、カサーレ・デッラ・イオリア(Casale della Ioria)、アジィエンダ・アグリコーラ・コルテ・デイ・パーピ(Azienda Agricola Corte dei Papi)、ポッジョ・レ・ヴォルピ(Poggio Le Volpi)などが挙げられる。
イタリア中部のワインは2008年、2007年、2006年、2005年、2001年、1999年、1997年の出来が良いと評価される。チェザネーゼ・デル・ピーリオは1000円台から2000円台までのリーズナブルな価格・値段にて販売されている。
エピソード
チェザネーゼ・デル・ピーリオのワインは、中世初期の修道士がつくり始めたとされる歴史あるワインだ。異教徒・異民族の侵入や生産量制限法により生産が困難になっても守り続けられた銘酒とされている。また中世には、皇帝やローマ法王へ奉納され愛飲されていたともいわれる。2008年には、州で始めてのDOCGワインとして指定された。
ピーリオ(チェザネーゼ・デル・ピーリオ)の代表的なワイン
カンポ・ノーヴォ チェザネーゼ・デル・ピーリオ/カサーレ・デッラ・イオリア
テヌータ デッラ イオリア チェザネーゼ・デル・ピーリオ スペリオーレ /カサーレ・デッラ・イオリア
チェザネーゼ・デル・ピーリオ プリオーレ モッツァッタ/ラ・ヴィショラ
チェザネーゼ・デル・ピーリオ ユ・クアルト/ラ・ヴィショラ
サン・マーニョ チェザーネ・デル・ピーリオ/コルテ・デイ・パーピ
チェザネーゼ・デル・ピーリオ/ボッジョ・レ・ヴォルピ