モリーゼ(デル・モリーゼ)の気候・風土
モリーゼ(もしくはデル・モリーゼ)は、ビフェルノとペントロ・ディ・イセルニアに30年ほど遅れを取ったものの、1998年にDOCとして認可された。イゼルニア周辺のペントロ・ディ・イセルニアDOCとカンポバッソ周辺などのビフェルノDOCの内陸地を囲むような地域だ。
氷堆丘や石灰質の土壌で、昼と夜の寒暖差が激しい気候。ぶどうが栽培されている丘陵地帯は、たっぷりと日差しが注ぐぶどう栽培に適した土地になっている。
モリーゼのワインは、安価だが質のいいワインが見つかるDOCとして知られている。
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モリーゼ(デル・モリーゼ)のワインの特徴
モリーゼのワインには赤ワインと白ワインがあり、発泡ワインもつくられている。
白ワインは主にトレビアーノ種が使用されており、少量のボンビーノ種がブレンドされることがある。また、時期をずらして11月に収穫したモスカート・レアーレ種を使用したものは、フルーツやハチミツなどの香りとともに、とろっとした舌触りを楽しめる甘口の白ワインに仕上がる。
赤ワインに主に使われているのは、モンテプルチャーノ種。そこにアリアニコ種やトレビアーノ種がブレンドされる。凝縮感があり、ボディのしっかりとした味わい。トレビアーノ種が使われていると、繊細なのどごしの個性を持つようになる。
他にもカベルネ・ソーヴィニヨン種、シャルドネ種、ファランギーナ種など、さまざまな種類のブドウが使われている。
なお、地元の固有種であるティンティラ種を使ったワインには、2011年から独立したDOC「ティンティリア・デル・モリーゼ」として認められた。
エピソード
モリーゼ州の主要なワイン生産会社であるディ・マーヨ・ノランテ社は、1800年代からこの地でぶどうの栽培を行っている。一時期ブドウネアブラムシ(フィロキセラ)の害により栽培から離れていたが、1960年代から再びぶどうの栽培を開始した。
2000年からはイタリアのオーガニック認証機関(ICEA)の規定にのっとったオーガニックぶどうを栽培し、そのぶどうを使ったワインづくりに取り組んでいる。
モリーゼ(デル・モリーゼ)の代表的なワイン
アピアナーエ
アリアニコ コンタド リゼルヴァ
ドン ルイジ リセルヴァ
モリ ビアンコ
モリ ロッソ
ボルゴ ディ コロレド モリゼ ロッソ
サルヴァトーレ ニシアス ファランギーナ デル モリーゼ
アリアーニコ・デル・モリーゼ