アックイ(ブラケット・ダックイ)の気候・風土
アックイはイタリア北西部、ピエモンテ州南部のアレッサンドリア県にある最も小さなコムーネ(地区)。1996年にDOCGとして認定された。
港町ジェノヴァから北西へ60kmほどの場所にあり、リグリア州に近く、アルプス山脈とアペニン山脈に囲まれた寒暖の差が大きな地形。土地は水はけが良く、ぶどう栽培に適している。
古くローマ時代からワイン生産の地としての歴史を持ち、温泉地としても有名。スプマンテ(スパークリングワイン)とスティルワイン(非発泡性ワイン)の2種類を生産している。
アックイ(ブラケット・ダックイ)のワインの特徴
アックイではブラケット種を使った赤いスプマンテ「ブラケット・ダックイ」が有名。ブラケット種を100%使用してつくるスプマンテはランブルスコに並び人気がある。
DOCGに認定された赤いスプマンテは、ブラケット・ダックイだけ。ただし、その生産量の少なさから地元での流通にとどまっており、その知名度はまだ低い。
果汁の甘さとフレッシュさを多く残し、アルコール度数を5.5~7%に抑えた軽快な飲み口はアスティの赤版といった趣き。デザートワインとして古くから地元民に愛されている。
アメリカで「マスター・オブ・ワイン」と呼ばれるメアリー・ユーイング・マリガン氏も「非常にアロマを感じさせるスウィートな赤ワインで、フルーツと花の華やぎはアスティやランブルスコを思わせる」とコメントしている。
エピソード
ブラケット・ダックイの歴史は古く、この地域の謝肉祭などに現れる伝統的なマスコットキャラクターである“酒飲みジョヴァンニ”も、他のワインとともにブラケット・ダックイを好んでいたことが知られている。
また、古くはジュリアス・シーザーがこのアックイの赤いスプマンテをクレオパトラへの献上物として選んだとの逸話も残っている。アックイの温泉にゆっくりと浸かった後に、食前酒として楽しみたいワインだ。
アックイ(ブラケット・ダックイ)の代表的なワイン
ブラケット ダックイ ガティイ
ブラケットダックイ アマビーレ スプマンテ
ブライダ ブラケット ダックイ