ラ・モッラの気候・風土
ラ・モッラは、イタリア北部のピエモンテ州クネオ県にあるワイン生産地。バローロ丘陵の頂上近くに村が展開し、その裾野の斜面に沿ってぶどう畑が広がっている。
土壌は中新世に構成されたもの。マンガンとマグネシウム、石灰質の含有量が多いのが特徴だ。
生産されるぶどうは、イタリアで有名なワイン、バローロの原料になるネッビオーロ種(黒ぶどう)が多数を占める。
気候は温暖湿潤気候。夏冬の温度差が大きく、夏季の雨量が多い。
ラ・モッラのワインの特徴
ラ・モッラ近辺は、イタリアンワインを代表するバローロの産地として有名だ。
バローロはDOCG(統制保証原産地呼称)に格付けされ、バローロ村近辺の限られた産地でしか生産することができない。ラ・モッラはバローロを名乗るワインを生産できる数少ない産地の1つだ。
また、バローロを名乗るためには、樽熟成期間などについても厳密に定められている。かつては3年以上の熟成が必要と定められていたが、近年の技術革新により、現在は1年以上の熟成でよいこととなった。
ラ・モッラは、セッラルンガ・ダルバやカスティリオーネ・ファッレットなどの地域と並び、「バローロ5大産地」として広く知られている。このことから、バローロを生産しているワイナリーはラ・モッラだけでもかなり多く、60を超えるワイナリーが登録している。
バローロの生産地は他にも南東地域のセッラルンガ渓谷付近に多いが、土壌の鉱石含有量の差から、北西地域にあるラ・モッラのバローロは他の生産地よりも熟成が早いのが特徴だ。
ラ・モッラでつくられるワインは、豊かなネッビオーロのアロマ。味は果実の味わいが強く、勢いよく香りが広がる。
エピソード
ラ・モッラ自体は人口2600人程度の小さな村だが、バローロの産地として有名であることから観光客が多い。
また、ワイン目当ての客を当て込んだレストランやワインバー、お土産用のワインを販売しているエノテカ(ワイン蔵)も多い。レストランは、強い味わいのバローロによく合う、鉄板焼きやステーキなどの肉料理を売りにしている店舗が多い。
ラ・モッラの代表的なワイン
ラ・モッラ バローロ / フランコ・マルティネッティ
ラ・モッラ バローロ ガブッティ・ブッシア / ストロッピアーナ
ラ・モッラ バローロ ヴィーニャ・サン・ジャコモ / ストロッピアーナ