テッラルバ(カンピダーノ・ディ・テッラルバ)の気候・風土
カンピダーノ・ディ・テッラルバは、イタリア・サルデーニャ州カリアリ県とオリスターノ県にまたがるワイン生産地だ。カリアリ県テッラルバを中心とした丘陵地帯にぶどう畑がつくられており、1975年11月にD.O.Cに指定されている。
土壌は第四紀層で石灰質。気候は地中海性気候で、夏季は気温が高く乾燥しており、冬季も比較的気温が高い。年間降雨量は500mm程度となっている。
ぶどう畑では、この地でつくられるワインの主な原料となるボヴァーレ種のほか、カンナノウ種やマルヴァジーア種、サルデーニャの土着品種として有名なヴェルメンティーノ種などが栽培されている。
テッラルバ(カンピダーノ・ディ・テッラルバ)のワインの特徴
D.O.Cの規定により、カンピダーノ・ディ・テッラルバを名乗るワインは、ボヴァーレ種を80%以上含まなければならないと定められている。
こうしてつくられるカンピダーノ・ディ・テッラルバは力強い辛口の赤ワインだ。ラズベリーやイチゴなど熟した赤い果実のアロマに、まろやかで柔らかい果実味のアタックが特徴となっている。なめらかなタンニンとフレッシュさ、酸味のバランスが取れた味わいが楽しめる。
エピソード
現在は観光やバカンスの地としてよく知られるサルデーニャ島だが、サルデーニャ王国統治以前は様々な国の支配を受けてきた。特にスペインのアラゴン=カタルーニャ王国の統治下にあった時代には、文化・産業面でも様々な影響を受けた。
サルデーニャ土着品種として有名なボヴァーレやヴェルメンティーノ、カリニャーノといったぶどうは、スペインから持ち込まれたものが起源となっている。ボヴァーレは13世紀に、ヴェルメンティーノは14世紀にスペインから持ち込まれたとの文献記録がある。イタリア本国では南部の一部の地域に留まるのに対し、サルデーニャ島では全域で栽培されている。
テッラルバ(カンピダーノ・ディ・テッラルバ)の代表的なワイン
ティエルヌ・ボヴァーレ・カンピダーノ・ディ・テッラルバ / ヌラゲ