コッリ・エウガネイの気候・風土
コッリ・エウガネイは、イタリア・ヴェネト州パドヴァ県のワイン生産地だ。
パドヴァはヴェネツィア、ヴェローナに続くヴェネト州第3の都市として、古くからの歴史を持つ。このパドヴァ郊外の丘陵地帯に沿って、ぶどう畑が展開している。
コッリ・エウガネイはD.O.Cに指定されているが、2011年11月には甘口の白ワイン、コッリ・エウガネイ・フィオール・ダランチョが、品質を認められる形で独立してD.O.C.Gに昇格した。
気候は地中海性気候で、夏季は乾燥しており年中通して温暖だ。雨量は700~900mmで、春季と秋季の雨量が特に多い。
赤ワインの原料としてカベルネ・ソーヴィニヨン種やメルロー種、ラボーゾ種に加え、フィオール・ダランチョの原料になるモスカート・ジャッロ種の栽培が行われている。
コッリ・エウガネイのワインの特徴
コッリ・エウガネイの赤ワインは、カベルネ種、カベルネ・ソーヴィニョン種、メルロー種、ラボーゾなどのぶどうを混醸してつくられる。アロマはベリーなどの赤い果実に混じって、カカオやチョコレート、ピーマンなどの野菜を思わせるものだ。なめらかなタンニンと深いコクを感じられるワインとなっている。
対してコッリ・エウガネイ・フィオール・ダランチョは、モスカート・ジャッロ種を95%以上使用すると定められている。こちらはオレンジを思わせる爽やかな柑橘系のアロマに、フレッシュな発泡が楽しめるワインだ。
エピソード
エウガネイとは、かつて紀元前12世紀頃、古代ヴェネト人のことを指した呼び名である。これがそのまま地名となった。その後、古代ローマ帝国に統一されてからはパタヴィウムという地名に変わり、ゲルマン民族の侵略を受けるまで繁栄をみせた。
数多くのフレスコ画や、アバーノ・テルメという温泉など、かつて歴史ある都市だった名残が多い。また、イタリアで2番目に歴史のあるパドヴァ大学があることでも知られている。
コッリ・エウガネイの代表的なワイン
コッリ・エウガネイ・ロッソ ヴィッラ・カポディリスタ / ラ・モンテッキア
コッリ・エウガネイ フィオール・ダランチョ / カフェッロ