リソン/リソン・プラマッジョーレの気候・風土
リソンは、ヴェネト州東部のヴェネツィア県とフリウリ=ヴェネツィア・ジューリア自治州西部のポルデノーネ県の一部にまたがるD.O.C.G指定のワイン生産地だ。
土壌は30~70cmほどの粘土質・石灰質層だ。高い保水性があり、カリウムやマグネシウム、有機物を豊富に含んでいる。ぶどう畑では主な原料となるトカイ・フリウラーノ種の栽培が盛んに行われている。
D.O.C.Gに昇格したのは2010年のことだが、2つの州にまたがって指定されることは珍しい。かつてはリソン・プラマッジョーレとして1971年にD.O.C指定を受けていたが、近年になりリソンのワインの品質が認められ昇格した。
また、ヴェネツィア県の特定の生産者でつくられる優れたワインを特にリソン・クラッシコという。
リソン/リソン・プラマッジョーレのワインの特徴
リソンでは生産されるワインは、辛口の白ワインが主流だ。
野生の花や干し草を思わせるアロマに、やわらかな口当たりが特徴だ。魚料理やパスタなどと相性がよい。
材料のぶどう品種やアルコール度数については、D.O.C.G指定の際に厳格に規定された。現在は、主なぶどうとしてトカイ・フリウラーノ種を85%以上使用することや、アルコール度を12.5%とすることなどが義務づけられている。
エピソード
原料となるトカイ・フリウラーノ種は、フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア自治州ではフリウラーノと呼ばれるのに対し、現在ヴェネツィア州ではトカイの代わりに「タイ」という名称に改められている。これは、ハンガリーにも同様のトカイというぶどうが存在しスペルも良く似ていることから、混同を避けるための処置となる。(イタリア種はTocai、ハンガリー種はTokaji)
リソン/リソン・プラマッジョーレの代表的なワイン
カステッロ・ディ・ポルチア・タイ リソン・クラッシコ / プリンチピ・ディ・ポルチーア・エ・ブルニエーラ
リソン・クラッシコ ゴッチャ / テヌタ・サンターナ
リソン・クラッシコ / レ・カルリーネ