サンアントニオ・バレー, レイダ・バレー

サンアントニオ・バレー、レイダ・バレーのワインの特徴とは

   

サンアントニオ・バレー、レイダ・バレーの気候・風土

レイダ・バレーを含むサンアントニオ・バレーはカサブランカ・バレーのすぐ南に位置し、太平洋から海風が吹き付ける。フンボルト海流の影響を受けた冷たい風の影響で、年中気温は低く、霧も多く発生する。このサンアントニオ・バレーは、チリ最南の産地であるマジェコ・バレーに次ぐ小さな産地だ。

丘陵にぶどう畑が広がり、その土壌は粘土質の表面に花崗岩の深層を持ち、水はけが良い。冬にいくらかの雨は降るが全く十分ではなく、灌漑設備が必要だ。南部のマイポ川より8kmほどのパイプを引き、水分を補充している。

ちなみにサンアントニオ・バレーの一部をレイダ・バレーといい、その地に初めてぶどうの植え付けを行ったのがヴィーニャ・レイダであったので、レイダ・バレーと別途D.O.として指定された。

Foto para Andeswines y posterior publicacin en Revista Mujer de La Tercera.

サンアントニオ・バレー、レイダ・バレーのワインの特徴

カサブランカ・バレーと同様、サンアントニオ・バレー、レイダ・バレーはその冷涼な気候を利用し、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランといった白ワイン用のぶどうや、ピノ・ノワールが栽培されている。また、一般に温暖な気候を好むシラーを栽培している作り手もある。

全般的に、白ワインははつらつとした果実味、シトラス系のアロマにミネラル感を感じる端正な仕上がりになる。特にソーヴィニヨン・ブランからは、繊細かつジューシーなワインが生まれる。

ピノ・ノワールからつくられるワインは、赤い果実の香りとスモーキーなニュアンス。味わいはイチゴやベリーの甘酸っぱい果実味を感じられ、それらを細やかに支えるタンニンが楽しめる。

Wine grapes

代表的な生産者

サンアントニオ・バレー、レイダ・バレーで各方面に高評価の生産者として、カーサ・マリン、マテティック、サンタ・リタ、コノスル、ガルセ・シルヴァなどが挙げられる。

ほとんどが手頃な価格・値段だが、一部には5000円を超えるワインもある。

Caliterra Tributo Single Vineyard Sauvignon Blanc, Do Valle de Leyda at Fareham Wine Cellar

エピソード

サンアントニオ・バレー、レイダ・バレーの太平洋岸には、チリ最大の港・サンアントニオ港がある。

海沿いには海水浴場やホテル、レストランが並び、近郊には高級住宅街もある。こういった地の利を生かし、マテティックやカーサ・マリンといったワイナリーはホテルやレストランを併設し、観光客を積極的に受け入れている。

Atardece - San Antonio

サンアントニオ・バレー、レイダ・バレーの代表的なワイン

・EQ ピノ・ノワール/マテティック
・EQ シラー/マテティック
・EQ シャルドネ/ マテティック
・ミラマル・ヴィンヤード/カーサ・マリン

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