チャコリ・デ・ビスカヤの気候・風土
チャコリ・デ・ビスカヤは、バスク州北西部、ビスカヤ県にあるワイン生産地。
同州は、スペインとフランスの国境にあるピレネー山脈の西側、スペイン南東部にあり、カンタブリア海のビスケー湾に面している。ビスカヤは海沿いにあり、カンタブリア海からの冷たい風の影響を受けるため、寒暖の差が少ない海洋性気候に属している。
降水量は、年間900?1500mmにのぼり、スペイン国内では降雨量の多い地域となっている。湿度が高いため、ぶどうを棚仕立てにし、風通しをよくしている。
土壌は、主に粘土質や石灰質から成る。
チャコリ・デ・ビスカヤのワインの特徴
チャコリ・デ・ビスカヤは、1994年にバスク州でチャコリ・デ・ゲタリアに続いて2番目に原産地呼称D.O.に認定された。ぶどう栽培面積、生産量ともに、同州D.O.地域の中で、ゲタリアに次いで2番目。
ビスカヤのぶどう畑は、標高50?200mの斜面に多く見られる。栽培品種は、白のオンダラビ・スリがおよそ90%を占めている。
バスク地域では、収穫後1年ほどで消費される若飲みタイプのチャコリと呼ばれるワインがつくられている。チャコリは、泡性があるものが多い。
ビスカヤのチャコリはゲタリアのチャコリに比べ、深みがあり、発泡性が少なくなっている。味は、チャコリならではの酸味とミネラル感に富み、爽やか。
エピソード
バスク地方では、白チャコリの陰に隠れているものの、赤やロゼのチャコリもつくられている。ただ、栽培されているぶどうは、白種のオンダラビ・スリが多くを占めていて、黒種の栽培は非常に少ない。そのため、赤やロゼの生産量は非常に少なくなっている。
赤チャコリは、オンダラビ・ベルツァからつくられる。紫に近い赤色を持ち、酸味と渋味のバランスが良い。
ロゼチャコリは、伝統的に「Ojo de gallo(鶏の目)」と呼ばれるほど、色鮮やか。オンダラビ・ベルツァを最低50%使用している。軽く、フルーティであり、白チャコリよりも酸味が少ない。
チャコリ・デ・ビスカヤの代表的なワイン
チャコリ ヌメロ・シエテ/イチャスメンディ
ウレスティ/イチャスメンディ
チャコリ・ゴルカ・イザギーレ/ボデガス・ゴルカ・イザギーレ
チャコリ・サラツ/ボデガス・ゴルカ・イザギーレ