ラ・マンチャの気候・風土
ラ・マンチャは、スペイン内陸部のカスティーヤ高原の南部に位置するワイン生産地。
乾燥の厳しい地域で、年間の降水量は300~500ミリ程度。3、4ヶ月ある夏季には、雨はほとんど降らない。
平均気温は、春は16℃、夏は22℃、秋は9℃、冬は7℃。年間を通じて冷涼だが、変化は激しい。高原に位置するため風が強い。やせた赤色土と黄色土が分布する土壌で、ぶどうとオリーブの栽培に適している。
この地域のぶどう畑の数は多く、スペイン産テーブルワインのおよそ3分の1を担う規模となっている。
ラ・マンチャのワインの特徴
太陽の光を十分に受け、しっかりと熟したぶどうが大量に収穫出来るため、リーズナブルかつクオリティが高い、個性的なワインが生まれることで知られる。
白ワイン、赤ワインどちらも酸味は控えめで、まろやかな口当たり。強烈な果実感、ピリっとしたスパイシーさ、芳醇な香り、またそれらの余韻を充分に味わえるボディが特徴だ。アルコール度数は約15度前後と高め。
フルーティーな味わいの強いものには野菜料理が、タンニンの強さを感じるものにはラム肉や牛肉料理、ブルーチーズなどの癖のある料理に抜群にあう。
エピソード
地名となっている「マンチャ」は「乾いた土地」というアラビア語から名づけられたもので、その名の通りのスペインの乾燥地域である。
スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスの小説『ドン・キホーテ』の主人公は、ここラ・マンチャの出身。自らを伝説の騎士と思い込み、「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」と名乗り、旅に出る物語は有名だ。
かつてはリーズナブルな白ワインの産地として知られていたが、近年では、個性豊かな高級ワインの生産にも力を入れ始めている。
ラ・マンチャの代表的なワイン
・アルマン ・ラ・マンチャ
・メントリダ
・バルデペーニャス
・ドミニオ・デ・バルデプーサ
・リベラ・デル・フーカル
・マンチュエラ
・ウクレス
・モンデハール
・フィンカ・エレス
・パゴ・ギホソ
・デエサ・デル・カリサル
・フロレンティーノ
・カンポ・デ・ラ・グアルディア