マラガの気候・風土
アンダルシアの港町マラガは「コスタ・デル・ソル(太陽海岸)」と呼ばれる海岸地域の中心都市だ。
ぶどう畑は標高500mほどの小高い斜面に並び、水はけと日当たりの良さがぶどうの糖度を高める。
温暖な地中海性の気候は過ごしやすく、スペインの主要な観光都市として人気が高い。マラガワインは「マラガ酒」とも呼ばれ、シェリー同様ワインのアルコール度数を上げた酒精強化ワイン(フォーティファイドワイン)として知られる。
マラガのワインの特徴
マラガのワインはそのほとんどが白ワインで、ペドロヒメネスやモスカテル(マスカット)種が主に栽培されている。極甘口のデザートワインが有名で、レーズンを使ってつくる、マラガでしか飲めないワインも存在する。
もともと糖度の高い品種のぶどうを、降水量の少ない時期に天日で干して甘みを凝縮させ、ゆっくりと時間をかけて絞った果汁でつくられる。熟成期間によっては琥珀から黒に近い、赤ワインのような色合いのワインとなる。
シェリーが発酵後に酒精強化されるのに対して、マラガ酒の主要なデザートワインは、発酵途中でブランデーなどを加えることにより糖度を残している。8月のフェリア(夏祭り)には、カルトハルというクリアで甘い白ワインが飲まれる。
エピソード
マラガのコスタ・デル・ソルはパブロ・ピカソ生誕の地としても有名だ。ピカソ美術館がある他、メルセー広場にはピカソの像も立てられている。
他にもヨットハーバーやゴルフ場など様々な観光施設があり、アンダルシア地方の4割近い観光スポットがマラガに集中している。
リッチなリゾート地として知られ、1970~80年代にはイギリスのギャングたちが法の手を逃れて贅沢に暮らす「コスタ・デル・クライム(犯罪の海岸)」という異名もあった。
マラガの代表的なワイン
・ボデガス・ボターニ・ボターニ
・ドン・サルバドール・ モスカテル
・ペドロヒメネス・ドン・ファン
・ボデガス・ゴマラ・モスカステル・マラガ