コルク臭の意味/解説
コルク臭とは、微生物などの働きによってコルクから出てくる臭いのこと。コルク本来の臭いとは別の臭いを指し、カビ臭ささとも別ものとされている。
コルクで栓をしたボトルの5~6%からコルク臭が発生するとも言われている。コルク臭の原因はジオスミンなどさまざまだが、カビ臭さを発生させているケースでは、2,4,6-トリクロロアニソール(TCA)が特に原因になっていることが多い。
2,4,6-トリクロロアニソール(TCA)はコルク栓を製造する際、樫の樹に使われた残留農薬やコルク樹皮を塩素漂白するために用いる2,4,6-トリクロロフェノールが、アオカビなどの微生物によって変化したものだ。
多くのコルク生産者は、2,4,6-トリクロロフェノールの使用を減らし、酸素漂白などに切り替えるなどの努力をしているが、ワイナリー自体にもカビの侵入経路が多く、良質なコルクを使用したとしても、完全にコルク臭の原因を取り除くことは難しいとされている。