エステルの意味/解説
エステル (ester) とは、アルコールと酸が結合してできる物質のこと。ワインの香りに影響を与えるため、ワインにとって重要な物質といえる。
ワインの中には、160種類以上のエステルが存在すると言われているが、生成過程から3種類に分類できる。まず、ごく微量ながら、ぶどうそのものに存在しているエステル。次にワインの発酵過程で生成される中性エステル。そして、熟成過程で生成される酸性エステル。
ぶどうに存在するエステルは、主にメチルアンスルアニレート。中性エステルは、ワイン発酵過程の酵素反応によって生成される物質。主に酢酸エステルやブチルエステルが生成される。酸性エステルは、pHが低い状態の下、酸とアルコールの化学反応がゆっくりとおこる、ワイン熟成過程で生成される物質。主に酒石酸エステルやリンゴ酸エステルが生成される。