スローフードの意味/解説
スローフード(slow food)とは、イタリアで提唱された環境や健康を害さない多様性に富んだ地域の食物、またはそれらを見直す運動のこと。
「ファストフード」の流行がマスコミで叫ばれた時代、後のスローフード協会の会長となるカルロ・ぺトリーニ氏が仲間たちと食卓を囲んでいた際に、ファストフードの脅威という問題が話題となった。そのときに、ファストフードに対して「スローフード」という言葉が生まれたとされている。
その後、1986年に北イタリア・ピエモンテ州のブラ村にて「スローフード協会」が発足した。現在では世界38カ国、132都市でおよそ10万人に上る会員数を持つ組織となった。
イタリアではスローフード運動の一環として、世界各地の食材やワイン、料理、文化的情報などを集め、味の発見を確認するための祭典「サローネ・デル・グスト」が隔年に1度、開催されている。