Vinho Regionalの意味・解説
Vinho Regionalとはポルトガルのワイン法に定められていたクラス。産地名の表示が認められる、いわゆる地酒のことだ。フランスの以前のVins de Pays、スペインの以前のVino de la Tierraと同タイプのクラスとなる。
2009年、改正EUワイン法が施行されポルトガルでは「原産地名称保護:DOP」、「地理的表示保護:IGP」「地理的表示のないワイン:Vinho」という大きく3つのワインクラスが用意された。その後もそれ以前の品質等級は併用しており、2008年以前の分類は、「原産地呼称統制ワイン:DOC」(31地域・33DOC)、「産地表示上質ワイン:IPR」(4地域)、「地理的生産地表示テーブルワイン:Vinho Regional」(10地域)、「テーブルワイン:Vinho de Mesa」の4つ。Vinho RegionalはEU区分のIGPに相当する。
それ以上のクラスに比べると、より広域の地域が指定され、ぶどうの生産可能な地域が広く、醸造に関する規定もゆるやかだ。そのため、新たな可能性をさぐる新進的な醸造家の中にはVinho Regionalとしてワインをつくる醸造家も多く、実験的な試みも多くなされている。