トレッビアーノ

トレッビアーノとは――味の特徴、おすすめワイン、主な産地をチェック

   

トレッビアーノの意味/品種

トレッビアーノ(Trebbiano)とは、イタリア原産とされる白ワイン用ブドウ品種。イタリアやフランスで広く栽培されており、世界で二番目に多く栽培されている主要なブドウ品種である。フランスではユニ・ブランと呼ばれる。

Vigneti di trebbiano di Soave

トレッビアーノの特徴

イタリアでは中部をはじめ全土で栽培されている。歴史はローマ時代に遡り、13世紀にはボローニャ地方でトレッビアーノ系の品種が栽培されていた。
フランスでユニ・ブランと呼ばれているように特にイタリアとフランスにおいては、この品種の系列ブドウにはそれぞれに異なる名前が付けられている。

苗の強い生産量の多い品種である。澄んだ香しい若葉の香りが豊かで、フレッシュでフルーティなのが特徴で、長期熟成には不向きである。フランスではブランデーのコニャックにブレンドされる原料としても有名で、この品種の強い酸味が重要な役割を果たしている。

Trebbiano Rubicone IGT Vigne Nobili

トレッビアーノの主な産地

イタリアでは、この系列品種から造られるワインは全国で醸造される白ワインの三分の一を占める。
全部で7種のトレッビアーノ系の品種が存在するが、原産地呼称ワインのうち80種以上がこれらの品種が使われている。系列であるトレッビアーノ・ソアヴェからソアヴェが、プロカニコからオルヴィエートが造られる。

white wine from Abruzzo, Italy

系列品種で主要なものは、トレッビアーノ・トスカーノ、トレッビアーノ・ロマニョーロ、トレッビアーノ・ジャッロである。
トスカーノ種は、白ブドウながら赤のキャンティ・ワインの混醸原料ともなっていたが近年では減少傾向にある。

ロマニョーロ種はエミリア・ロマーニヤ州の比較的平坦な地域で栽培され、発泡性ワイン、ヴェルモットやブランデーの原料、バルサミコ酢の原料などに使われる。
ジャッロ種はラツィオ州で栽培されており、カスチッソ・ロマーニ、モンテ・フィアスコーネなどの白ワイン用に混醸されている。この系列の特徴である辛口の中にわずかな甘味を感じるデリケートな味となる。

UBY, Columbard-Ugni Blanc

フランスではユニ・ブランと呼ばれ、白ワイン用ブドウ品種として最も多く栽培されており、特に南仏での栽培が盛んである。また、ブランデーの原料としてサン・テミリオン種とも呼ばれ、コニャックやアルマニャックの醸造に欠かせない品種である。

ポルトガルやブルガリアにおいてもタリアという名で栽培されている。アルゼンチンやオーストラリア、カリフォルニアでも移民によって苗が持ち込まれて現在の栽培に至っている。

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