特徴・ポイント
リジェ・ベレール(Liger-Belair)はブルゴーニュ随一のテロワールと称されるグラン・クリュ(特級畑)「ラ・ロマネ」を単独で所有する。ラ・ロマネは、かの有名なロマネ・コンティのぶどう畑に匹敵するとまで言われている。赤ワインづくりの技術に定評があるワイナリーだ。
ワインづくりのこだわり
ぶどうの栽培から収穫までの取り組みが丁寧で緻密だ。畑の耕作には機械ではなく馬を使用し、本格的に有機農法を実践。樹齢の若い樹は除き、樹齢60年以上の古樹だけから収穫している。
代表的なワイン
ラ・ロマネ グラン・クリュ
ブルゴーニュ最上の特級畑で摘まれたピノ・ノワール100%の赤ワイン。ラ・ロマネの畑はロマネ・コンティの畑と近接している。味わいは完膚なきまでにエレガント。香りも上品でロマネ・コンティに劣らない。
ヴォーヌ・ロマネ クロ・デュ・シャトー
ロマネ・コンティが生まれたヴォーヌ・ロマネ村にあるクロ・デュ・シャトーは、ロマネ・コンティやラ・ロマネに並ぶテロワールを持つ。そんな好立地で誕生したこのワインは廉価ながらも、シルクのように滑らかな舌触りが高級ワインの趣を感じさせる。
ヴォーヌ・ロマネ ラ・コロンビエール
ロマネ・コンティに近い地層の畑で樹齢60年以上の古樹から収穫されたぶどうを使用した赤ワイン。熟した果実が生み出す濃密な味わいが特徴で、廉価ながらも気品に満ちあふれている。
ワイナリーの歴史
フランスの由緒ある貴族の家柄であるリジェ・ベレール。ナポレオン配下の将軍だったルイ・リジェ・ベレール氏が1815年にドメーヌを設立したのを機に、ワイナリーとしての歴史が始まった。
当時のリジェ・ベレールは、約60haと広大な畑を有する一大ドメーヌだった。だが相続問題が紛糾した結果、ラ・ロマネと一部の1級畑以外の畑を全て手放してしまった。
その後しばらくの間、ぶどうの栽培だけでなくワインの醸造も卸売業者に任せる状態が続く。リジェ・ベレールが自社でワインづくりを再び手掛けるようになったのは、現当主であるルイ・ミッシェル・リジェ・ベレール氏の代になってからのことだ。
ルイ・ミッシェル氏はワインづくりの大家から指導を受け、2000年にリジェ・ベレールの初ヴィンテージワインを発表。次いで2002年にラ・ロマネをリリースし、リジェ・ベレールを飛躍的に成長させた。リジェ・ベレールは今では、世界有数のワイナリーとしての地位を確立している。