特徴・ポイント
17世紀からワインづくりを続けるイタリアワイン界の名門。ワイン専門誌『ガンベロ・ロッソ』では、ここ約10年の間に51回も最高賞トレ・ビッキエリを得た。史上最も多くのトレ・ビッキエリを獲得したワイナリーとして知られている。
ワインづくりのこだわり
ぶどうをバリック(小樽)で熟成し、タンニンを柔らかくする。さらに、発酵温度を管理して余分なタンニンの抽出を抑えている。
そのため、ガヤ(Gaja)のワインは瓶内で長年熟成させずとも、調和の取れた味わいを堪能できる。
代表的なワイン
ガヤ バルバレスコ
14もの畑から収穫したネッビオーロを丹念にブレンドしたガヤのフラッグシップワイン。今やガヤ唯一のD.O.C.Gワインとなった。
上品なタンニン、心地よい酸味、濃厚な甘さのバランスが良く、味わいに奥行きがある。
ガヤ コスタ・ルッシ
ガヤが擁する5つの単一畑の中でも最高峰に位置するフルボディの赤ワイン。
熟成の浅い段階でも果実味の濃縮感があり、舌触りがなめらか。数十年の熟成に適したポテンシャルを秘めている。
ガヤ ソリ・サン・ロレンツォ
1967年に生産が始まったガヤ初の単一畑ワインだ。ネッピオーロに加えて、バルベラが少しだけブレンドされている。
骨格がしっかりとしており、力強い味わいを堪能できる。
ワイナリーの歴史
スペインのカタルーニャから移住してきたジョヴァンニ・ガヤ氏が、1859年にイタリアのピエモンテにワイナリーを設立したのがガヤの始まりだ。
1961年になると、4代目に当たるアンジェロ・ガヤ氏が現当主に就任。同氏は1969年のバリック導入や1978年の国際品種カベルネ・ソーヴィニョンの植木など、さまざまな改革に取り組んだ。
アンジェロ氏が最も力を注いだのは単一畑ワインの生産だ。1967のソリ・サン・ロレンツォ以来、コスタ・ルッシなどの単一畑ワインをいくつもリリース。バルバレスコを名乗る単一畑ワインも生産していた。
だが、その方針が意図せぬ結果を招く。単一畑のワインのみが高品質だと思われてしまい、複数の畑のぶどうを用いる伝統的なバルバレスコが格下であるかのように見なされるようになってしまったのだ。
そこで、2000年には単一畑ワインを全てD.O.C.GからD.O.Cに格下げした。それに伴い、単一畑のバルバレスコをD.O.Cランゲに改名。複数の畑で採れたぶどうを用いる伝統的なバルバレスコだけをD.O.C.Gとして残したという。