特徴・ポイント
フランスのボルドー地方で最高のワインを産するバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドが、チリで設立したワイナリー。1997年に創立した新しいワイナリーだが、年間35万ケースを生産し、チリ国内で15位の生産量を誇る。
ワインづくりのこだわり
フランスの上品さとチリの太陽を感じるワインをつくっている。テロワールを活かしたぶどう栽培をしていて、手摘みされたぶどうを区画ごとに搾取している。
代表的なワイン
エスクード・ロホ
エスクード・ロホシリーズの1本。エスクード・ロホは、カベルネ・ソーヴィニョンにカルメネールやカベルネ・フラン、シラーをブレンドしたワイン。チェリーの果実味とスパイシーさがうまく調和した、濃厚でしっかりとした味わいのワインだ。このシリーズには他にエスクード・ロホ・シャルドネなど品種別のワインがある。
アンデラ・カルメネール
アンデラシリーズの1本。アンデラシリーズにはこのほかに、ソーヴィニヨン・ブラン、カベルネ・ソーヴィニヨンがある。アンデラ・カルメネールは、カルメネール100%でつくられている。オーク樽で熟成させているため、濃厚な果実味と樽の香りが融合し、コクと上品さを感じるしっかりした味わいのワインに仕上がっている。
マプ・レゼルヴァ・メルロー
マプ・レゼルヴァシリーズの1本。マプ・レゼルヴァ・メルローは、メルロー100%でつくられていて、赤色果実の香りと酸味を持ち、スパイシーで力強い味わいだが、飲みやすいワインだ。
ワイナリーの歴史
1998年に、フランスのワイナリーであるバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドの子会社として、チリに設立された。
バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドは、1853年にナタニエル・ド・ロスチャイルド男爵が、フランスのポイヤック村にあったシャトーを購入し、「 シャトー・ムートン・ロスチャイルド 」と名付けたことに始まる。
1960年代になると、バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドは、アメリカのカリフォルニアに進出。1978年に、カリフォルニアワイン界の重鎮かつパイオニアと言われるロバート・モンダヴィ氏とともに、カリフォルニア州ナパ郡にオーパス・ワン・ワイナリーを設立して、オーパス・ワンという最高級のワインを産み出した。
その後、曾孫のフィリップ男爵が引き継ぎ、1997年、チリに子会社のバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・マイポ・チリ(Baron Philippe de Rothschild Maipo Chile)を設立した。チリの恵まれた気候とロスシルド家の伝統を生かした品質の高いワインをつくっている。チリではこのほかに、チリ最高のワイナリーと称されるコンチャ・イ・トロと共同で、アルマヴィーヴァというワインを生産している。