特徴・ポイント
イタリア最高峰と称される甘口ワインを製造していることで知られるマクラン。イタリアのワイン専門誌で高評価を獲得、著名ワインガイド『ヴェロネッリ』に多数のワインが掲載されるなど、高い評価を得ている。
ワインづくりのこだわり
優れた品質のぶどうにこだわりつつ生産過程をひとつひとつ見直し、優れたワインづくりを目指している。
代表的なワイン
マクラン トルコラート
糖度の高い地元産のヴェスパイオーラ種のみを使用した、イタリアのデザートワインの最高峰と評される甘口ワインである。ハチミツやバニラ、花を思わせる香りと酸味と甘さのバランスに優れた味わいが特徴。
マクラン ヴェスパイオーロ
発酵前に一旦温度を下げる48時間のコールドマセレーションを行った後、ステンレスタンクで熟成した辛口白ワイン。ハチミツやアカシアの香りに、しっかりとした爽やかな酸味を感じられる、力強い味わいが印象的。
マクラン フラッタ
カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローを使用した赤ワイン。ベリー系とココア、コーヒーのような複雑な香りとスパイシーかつエレガントで豊かな果実味を持つ。
ワイナリーの歴史
マクラン(MACULAN)は、1947年にヴェネト州ブレガンツェでジョヴァンニ・マクラン氏によって創設されたワイナリーである。ジョヴァンニによって規模が拡大したワイナリーの生産量は、1950年代には4億本に達するほどに増大した。
1970年代に入ると、ワイナリーはジョヴァンニの息子であるファウスト・マクラン氏に引き継がれた。ぶどうの栽培から瓶詰めに至るまでの工程を指揮・監督するエノロジストの資格を取得していたファウストは、量産ワインではなく高品質な優れたワイン造りへ方針転換。だが、質の良いヴィンテージワインをつくりマーケティングしても、なかなか売上は伸びなかった。
そこでファウストは、イタリアやフランスの有名ワイナリーを参考に、生産規模を縮小して、使用するぶどうをワイナリーの半径5キロ以内の栽培農家に限定するなど、積極的なワイン造りの見直しを行った。その改革が実を結び、マクランは世界中にその名が知られるワイナリーに成長した。
現在もワインの品質を保つため、マクランでは生産量を40000ケースに限定している。2007年にワイナリーに加わったファウストの2人の娘と共に、マクランはぶどうの質にこだわるワインづくりを続けている。