特徴・ポイント
オー・メドック地区北部に位置する、クリュ・ブルジョワ認定のシャトーだ。日本の「メルシャン」が1988年から経営を引き継ぎ、大幅な品質改善を行うことで、クリュ・ブルジョワながら格付シャトーに匹敵する評価を得ている。1998年に『マコン・グランヴァン・コンクール』にて金賞を受賞するなど、急成長を遂げているワイナリーだ。
ワインづくりのこだわり
メルロー主体でブレンドされるまろやかな味わいのワインが特徴だ。メルシャンに経営が移って以降、畑やセラーを含めて栽培から醸造までほぼ全ての工程に改良を加え、品質が飛躍的に向上した。
代表的なワイン
シャトー・レイソン
華やかな香りとまろやかな味わいが感じられるバランスの取れた赤ワイン。『パリ農業コンクール』で2015年に金賞を受賞するなど高い評価を得ている。ボルドーで奮闘する日本人が作り上げた秀逸のワインだ。
シュヴァリエ・ド・レイソン(白)
「シュバリエ(騎士)」の名を持つワイン。柑橘系フルーツや花の香りが感じられ、ボルドー地方の果実の恵みを楽しむことができる。フレッシュでバランスの良いワイン。
シャトー・ド・ラベイ
「シャトー・レイソン」のセカンドワインで同じ工程で作られている。メルロー種が主体のしっかりしたワインで、果実味豊かで程よいタンニンと口当たりのまろやかなバランスの取れた味わいが特徴。『パリ農業コンクール』で銅賞を受賞するなど、数々の入賞を果たしている。
ワイナリーの歴史
シャトー・レイソン(Chateau Reysson)は、ヴェルトイユ村に建てられた中世の城「レイソン城」がその名前の由来だ。創業以来300年の歴史があるとも言われ、古くからこの地域のシャトーとしてワインづくりを行っていた。
1932年にクリュ・ブルジョアに格付けされた頃から、「シャトー・レイソン」の名が知られるようになった。クリュ・ブルジョアとは、1855年にオー・メドック地区でシャトーの格付けがなされた時に、その格付けから漏れたものをさす。格付けの一つ下という位置づけながら、その後の努力により今では格付けシャトーに負けぬ高品質なワインをつくるシャトーも多く、シャトー・レイソンはその代表的存在だ。
1988年に日本企業のメルシャンが買収すると、醸造設備や畑の改良などを行い、品質が飛躍的に向上した。1998年には、『マコン・グランヴァン・コンクール』にて、シャトー・レイソンが金賞を受賞するなど、急成長を遂げている。
現在、ボルドー最大のワイナリーであるドゥルトがシャトーを運営しており、品質のよさは折り紙つきである。