INDEX
特徴・ポイント
イタリア・ヴェネト州産の白ワイン「ソアーヴェ」の生産で知られる老舗ワイナリー。かつてイタリア国王から金賞を贈られ、イタリア王室の紋章を使用することを許された数少ないワイナリーのひとつだ。
ワインづくりのこだわり
「過去への誇りと未来への情熱」がモットー。1世紀にわたる経験と伝統、ワイナリーが位置する土地を尊重し、すべての世代が満足できる上質のワインづくりを目指している。
代表的なワイン
ボッラ ソアーヴェ・クラッシコ
ボッラによって世界中に広まったソアーヴェ。ガルガネガ種とトレッビアーノ種をブレンドし、メロンや梨、熟したりんごを思わせる香りとフレッシュな飲み口、クリアで長い余韻が心地よい辛口白ワインだ。
ボッラ アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラッシコ
秋に収穫した後、翌年の2月中旬頃まで陰干ししたぶどうを使用。最低4年熟成することでより凝縮された果実味を感じられるアマローネ。ベリー系の華やかの香りとビターチョコレートを思わせる甘みと苦味、豊かなタンニンとなめらかな質感が魅力だ。
ボッラ ヴァルポリチェッラ・クラッシコ・レ・ポイアーネ
圧搾した陰干しぶどうに発酵させたワインを注ぐ、ヴェネト州の伝統製法「リパッソ」で造られたワイン。オーク樽で18カ月熟成した後、さらに瓶で3カ月熟成しているため、より凝縮された豊かな果実味が特徴。肉料理やチーズによく合う。
ワイナリーの歴史
ボッラ(BOLLA)は1883年、最高の地元産ワインを提供する宿として知られていた「アル・ガンベロ」のオーナーであるアベーレ・ボッラ氏によってイタリア・ヴェローナ近郊のソアーヴェにて創業された。1909年にはボローニャ国際展覧会においてワインの品質が認められ、イタリア国王から金賞を受賞した。
その後アベーレ氏の3人の息子が事業に加わり、ワインを広めるためのバー経営やぶどう畑の管理に携わった。息子の1人アルベルト氏はヴェローナ近郊のペデモンテへ移り、ヴァルポリチェッラとレチョートの生産に特化した会社を設立した。
さらに時が過ぎ、アベーレ氏の孫もボッラに参加。その頃にはボッラの名は海外でも知られるようになっていた。1946年にはワイナリーを訪れたニューヨークの有名レストランのオーナーから200ケースもの大口契約を受注。これにより、アメリカにおいてボッラの知名度はさらに上がった。1967年、アメリカのワイン・スピリッツ会社であるブラウン・フォーマンがボッラの輸入業者となり、2000年にはボッラのオーナーとなった。
2006年末にはイタリア最大のワイナリーグループであるグルッポ・イタリアーノ・ヴィーニ(G.I.V.)がペデモンテのセラーを購入。ボッラのワイン生産を継続すると共に、イタリアのマーケットにおける代理店としての役割を担った。2009年、ボッラはG.I.V.の傘下になるが、100年以上の歴史を誇る哲学と精神は今も引き継がれている。