特徴・ポイント
家族経営でありながら、主に欧州向けに年間200万本ものシャンパンを製造するシャンパーニュ・グルエ(Champagne Gruet)。2005年以来、フランスのワインガイド『ギッド・アシェット』に10年以上掲載され続けるほど、毎年高い評価を受けている。
ワインづくりのこだわり
最新設備を取り入れながら伝統を重んじる製法で、シャンパーニュの華やかさやハーモニー、繊細さを追求している。
代表的なワイン
グルエ キュヴェ デ トロワ ブラン
希少品種であるアルバンヌとピノ・ブランを使用し、シャルドネをブレンドしたシャンパン。アルバンヌが持つ白い花や果実、バニラなどが複雑に香るニュアンスに、クリーミーで繊細な泡が調和する。
グルエ ブリュット セレクション
ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエがブレンドされた辛口のシャンパン。トーストやパイ生地香と果実香のニュアンスが現れる、ドライ過ぎずリッチでふくよかな、飲み飽きない味わい。
グルエ ブリュット ロゼ
華やかなバラ色の辛口ロゼ。ベリーやチェリーの赤い果実の強く上品な香り、豊かな酸味と長くなめらかな余韻を楽しめる。
ワイナリーの歴史
ぶどう栽培農家だったグルエ家は、1670年にシャンパーニュ地方南端、コート・デ・バールのビュクゼイユに移り住む。以来長い年月をかけ、ロゼを造るには欠かせない良質なピノ・ノワールが取れる土地で知られるこの地で、グルエ家のノウハウが培われた。
1975年、現在のオーナー兼ワインメーカーであるクロード・グルエによって初めてのシャンパンが製造され、シャンパーニュ・グルエの歩みが始まる。初年度の生産量は2500本だったが、以降生産量を飛躍的に増加させ、それから15年で生産量が10万本にまで達するまでに成長した。
約23haの自社のぶどう畑でのシャンパンづくりを続けてきたクロード・グルエだったが、生産量が増加したことにより生産・供給量に限界を感じ始めたことから、1993年に他からぶどうを仕入れてシャンパンを製造するネゴシアン・マニピュランへ転身する。
シャンパーニュ・グルエの作るシャンパンの品質は、2000年頃から広く認められるようになった。シャンパン製法の伝統を守りながら最新技術を取り入れるクロード・グルエは、息子であるピエール・シャルルのもと、希少品種のぶどうを使用、畑の区画ごとの醸造、法律基準を超える熟成期間を取るなどの方法で、華やかでリッチ、繊細なシャンパーニュ・グルエ独自のシャンパンづくりを行っている。