庭園越しに見たシャトー・グリュオ・ラローズの石造館と眺望塔
ワイナリー

シャトー・グリュオ・ラローズ

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シャトー・グリュオ・ラローズ(Château Gruaud Larose)は、フランス・ボルドー地方サン・ジュリアンを代表する造り手のひとつです。名前は聞いたことがあっても、どんな土地で、どのような考え方のもとにワインを造っているのかまでは意外と整理しにくいものです。

この記事では、シャトー・グリュオ・ラローズの特徴、ワインづくり、代表的なワイン、歴史を分かりやすく紹介します。造り手の背景を知っておくと、ラベルだけでは見えにくい味わいの方向性や価格の理由も理解しやすくなります。

庭園越しに見たシャトー・グリュオ・ラローズの石造館と眺望塔
端正な石造のシャトーと眺望塔。塔は82ヘクタールの畑、メドックの丘陵、ジロンド川を見渡す見学の起点にもなっています(画像: Gilles Messian / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

シャトー・グリュオ・ラローズとは

産地とスタイル

シャトー・グリュオ・ラローズは、フランス・ボルドー地方サン・ジュリアンの風土と深く結びついたワイナリーです。産地の気候、土壌、品種の個性を生かしながら、その地域らしさが伝わるワインを生み出しています。

高所から見下ろしたシャトー・グリュオ・ラローズの館と庭園とブドウ畑
塔から見下ろす館、庭園、醸造施設と、その先まで続くブドウ畑。建物と畑が一続きの生産環境をつくります(画像: Gilles Messian / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

評価される理由

シャトー・グリュオ・ラローズは、メドックのサン・ジュリアンに82ヘクタールの一続きの畑を構える、1855年メドック格付け第2級のシャトーです。ガロンヌ川が第四紀に運んだ60万年以上前の砂礫の高まりが基盤をつくり、カベルネ・ソーヴィニヨンを中心に据えます。Union des Grands Crus de Bordeauxの現行プロフィールでは、畑の構成はカベルネ・ソーヴィニヨン64%、メルロー30%、カベルネ・フラン4%、プティ・ヴェルド2%。1997年にメルロー家が経営を引き継いでから畑を大きく再構築し、生物多様性とビオディナミの考え方を取り入れてきました。2022年8月には有機栽培認証を取得。力強い骨格だけでなく、フィネスとエレガンスを砂礫地の個性として表すことを目指しています。

ワインづくりのこだわり

カベルネ・ソーヴィニヨンを主役に、メルローの果肉感、カベルネ・フランの香り、プティ・ヴェルドの色とスパイスを組み合わせます。Union des Grands Crus de Bordeauxのプロフィールが示す熟成は18か月で、新樽比率は95%。新しいフレンチオークを高い割合で用いながら、黒い果実、杉、香辛料、砂礫由来の引き締まった輪郭を長い余韻へつなぐのがグラン・ヴァンの軸です。日本の正規輸入元モトックスは、豊かな果実味としっかりした骨格を持ち、熟成するとビロードのようなまろやかさを帯びるスタイルとして紹介しています。若いうちは十分に空気へ触れさせ、熟成したボトルは澱を立てないよう静かに扱うと、香りと質感の変化を追いやすくなります。

ボルドーの醸造所で黒ブドウを選果台に広げて状態を確認する作業
ボルドーで収穫ブドウを選別する資料写真。グリュオ・ラローズは畑、手作業の選果台、光学式選果の順に果実を見極めます(画像: davitydave / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

代表的なワイン

Château Gruaud Larose 2006

20年ほどの瓶熟成を経たグラン・ヴァン。若い時期の黒い果実と樽香が落ち着き、杉、葉巻、革、土、ドライハーブを思わせる熟成香と、ほどけたタンニンを確認する機会になります。抜栓前にボトルを立てて澱を沈め、コルクをゆっくり抜き、状態を見ながらデキャンタへ移すのが安全です。Amazon.co.jpのASIN付き商品ページでは正規輸入の750mlボトルを確認し、「残り2点」、数量選択、カート、今すぐ買うの購入導線が表示されていました。

Château Gruaud Larose 2022

日本の正規輸入元モトックスが現行商品として案内する750mlのグラン・ヴァンです。若いヴィンテージではカベルネ・ソーヴィニヨンの骨格、新樽由来の杉やロースト香、濃い果実の密度が前に出やすいため、大きめのグラスやデキャンタでゆっくり開かせます。牛肉、仔羊、鴨、きのこや根菜のローストと合わせると、果実、樽、スパイスの層を追いやすくなります。

Château Gruaud Larose

砂礫の高まりで熟すカベルネ・ソーヴィニヨンを中心に、黒スグリやブラックベリー、杉、鉛筆の芯、タバコ、黒胡椒を思わせる香りと、厚みのあるタンニンを長い余韻へつなぐグラン・ヴァンです。若い時期は果実と樽の層が引き締まり、瓶熟成で土、革、葉巻、ドライハーブのニュアンスがほどけます。力強さだけでなく、サン・ジュリアンらしい均整と香りの伸びを比べたいワインです。

Sarget de Gruaud Larose 2020

Union des Grands Crus de Bordeauxがセカンドワインとして挙げるサルジェ・ド・グリュオ・ラローズ。日本の正規輸入元も複数ヴィンテージを案内しており、グラン・ヴァンより若いうちから果実とスパイスを捉えやすいスタイルです。サン・ジュリアンの赤らしい骨格を保ちながら、タンニンの近づきやすさと開き方の速さを比べる入口になります。

シャトー・グリュオ・ラローズ2020年の赤ワインボトルとラベル
シャトー・グリュオ・ラローズ2020年のボトル。王冠と盾を組み合わせた紋章とシャトー名が正面に配されています(画像: Château Gruaud Larose / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0

ワイナリーの歴史

始まりは1725年。グリュオ修道院長がサン・ジュリアンで創設し、後に甥のシュヴァリエ・ド・ラローズが受け継ぎました。1855年のメドック格付けでは第2級に選ばれ、82ヘクタールの一続きの畑は格付け当時から保たれているとUnion des Grands Crus de Bordeauxは説明しています。フランス文化省の歴史的建造物データベースによると、敷地は1845年に分割された後、1931年に再統合。古典様式の館は2階建てで、北西側に3層の四角い塔が立ち、その周囲に醸造施設が配置されています。館、塔、農業用建物は2012年に歴史的建造物として登録されました。ワインづくりの歴史だけでなく、シャトー建築と生産施設が一体で残る点も、この地所を読む手がかりです。

シャトー・グリュオ・ラローズを写真で見る

シャトーの塔から見渡す庭園と建物と遠くまで広がるブドウ畑
眺望塔から見た敷地とメドックの平坦な地形。砂礫の高まりと低い斜面の差を区画選別につなげています(画像: Château Gruaud Larose / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0
サン・ジュリアンの熟成庫に整然と並ぶフレンチオークのワイン樽
同じサン・ジュリアンにある樽熟成庫の資料写真。グリュオ・ラローズはフレンチオーク樽でヴィンテージに応じた熟成を行います(画像: michael clarke stuff / CC BY-SA 2.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.0
シャトー・グリュオ・ラローズ1986年のボトルと熟成したラベル
熟成を経た1986年ボトル。ヴィンテージ違いのラベルを見比べると、紋章と『王のワイン、ワインの王』の意匠が長く受け継がれていることが分かります(画像: Jamain / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0
夕暮れの庭に立つシャトー・グリュオ・ラローズの現代的なショップと高い塔
夕暮れに灯る現代的なワインショップと塔。歴史的なシャトーを巡る見学動線に、試飲と買い物の場を加えています(画像: Château Gruaud Larose / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0
1893年の書籍に描かれたシャトー・グリュオ・ラローズの館と庭園と塔
1893年版『Bordeaux et ses vins』に掲載されたシャトー・グリュオ・ラローズの図版。館、庭園、塔を備えた19世紀の姿を伝えます(画像: Eugène Vergez / Public domain) Wikimedia Commons / Public domain
草穂の庭越しに見たシャトー・グリュオ・ラローズの石造ファサードと塔
草穂越しに見る2020年のシャトー。左右対称の石造ファサードと白い雨戸、塔が敷地の目印になっています(画像: Château Gruaud Larose / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0
シャトー・グリュオ・ラローズの紋章とサン・ジュリアンの文字が刻印されたコルク
2004年ボトルから抜いたコルク。長期熟成後は液面とコルクの状態を確認し、ゆっくり抜栓して澱を落ち着かせます(画像: Geographer / CC BY-SA 4.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0
メドックの畑で緑から濃紺へ色づく途中のカベルネ・ソーヴィニヨンの房
メドックで色づき始めたカベルネ・ソーヴィニヨンの資料写真。グリュオ・ラローズの砂礫質区画とグラン・ヴァンの骨格を担う主力品種です(画像: Dominique Hessel / CC BY 3.0) Wikimedia Commons / CC BY 3.0

シャトー・グリュオ・ラローズのおすすめワイン

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シャトー・グリュオ・ラローズの味わいを知るなら、まずは代表的な銘柄から選ぶのがおすすめです。

2006年 シャトー・グリュオ・ラローズ 750ml 正規輸入品 ワインのみ

シャトー・グリュオ・ラローズらしさを感じやすい1本として、ヴィンテージや販売者、配送条件を確認しながら選びたい候補です。

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まとめ

シャトー・グリュオ・ラローズは、フランスのワインを知るうえで押さえておきたい造り手です。産地の個性、歴史、代表的なワインを知っておくと、ボトルを選ぶときの判断材料が増えます。まずは代表的なキュヴェのスタイルを確認し、料理や熟成感の好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

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編集情報

この記事はWine Bazaar編集部が、公開情報・取材情報・商品情報を確認し、読者がワインを選びやすくなることを目的に作成しています。内容は必要に応じて更新します。

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