シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン
シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン(Château La Mission Haut-Brion)は、フランス・ボルドー地方ペサック・レオニャンを代表する造り手のひとつです。名前は聞いたことがあっても、どんな土地で、どのような考え方のもとにワインを造っているのかまでは意外と整理しにくいものです。
この記事では、シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンの特徴、ワインづくり、代表的なワイン、歴史を分かりやすく紹介します。造り手の背景を知っておくと、ラベルだけでは見えにくい味わいの方向性や価格の理由も理解しやすくなります。

シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンとは
産地とスタイル
シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンは、フランス・ボルドー地方ペサック・レオニャンの風土と深く結びついたワイナリーです。産地の気候、土壌、品種の個性を生かしながら、その地域らしさが伝わるワインを生み出しています。

評価される理由
シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンは、ボルドー市街の南西、タランスとペサックの両市にまたがるペサック・レオニャンのグラーヴ格付けシャトーです。道を挟んでシャトー・オー・ブリオンと向かい合い、同じ『オー・ブリオン』の名を古地図にも残す大きな砂礫段丘を共有しながら、より濃密で力強い個性を築いてきました。畑は計29ヘクタール。約25ヘクタールにメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、4ヘクタール余りにセミヨンとソーヴィニヨン・ブランを植えます。石英を含む小石の層は20センチから3メートル超に達し、その下に粘土、砂、石灰岩、貝殻を含む砂が重なります。斜面と水路による排水性、深く根を張れる下層土が、熟した果実の厚みとグラーヴらしい張り、煙や鉱物を思わせる複雑さを支えます。生け垣や樹木の植栽、巣箱や昆虫ホテル、冬の自然草生、敷地内で作る堆肥など、生物多様性と土壌を守る取り組みも続けています。
ワインづくりのこだわり
収穫は熟度を見ながら手摘みし、選果と除梗を経た健全な果粒だけを温度管理できる発酵槽へ入れます。約2週間の発酵・抽出で色、タンニン、香りを引き出した後、槽ごとの個性を確認。ブレンドは醸造責任者、栽培責任者、技術責任者、総支配人が最初にブラインドで試飲し、約20の槽と30〜40通りもの組み合わせを比較して組み立てます。赤のグラン・ヴァンに選ばれたワインは樽で18〜20か月熟成。新樽率は年ごとに見直し、樽香が果実やテロワールを覆わない均衡を狙います。3か月ごとの澱引きには、ろうそくの光でワインの透明度を見極める伝統的な『ア・レスキーヴ』を継承。1926年には当時先駆的だった内面ガラス質の琺瑯鋼タンクを導入し、1987年には新しい醸造庫、2007年には石造りのグラン・シェや新セラーを整え、技術と歴史的な空間を重ねています。

代表的なワイン
Château La Mission Haut-Brion Rouge
赤のグラン・ヴァンは、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フランの比率を年ごとに変えながら、黒スグリや熟したチェリー、スミレ、甘草、煙、葉巻、温かい砂利を思わせる香りを重ねます。凝縮感と豊かな胴体がありつつ、砂礫土壌由来の鮮度と細かなタンニンが長い輪郭を保つタイプです。若いうちは力強く端正で、熟成すると果実、土、香木、トリュフのような層がほどけます。
Château La Mission Haut-Brion Blanc
かつてChâteau Laville Haut-Brionとして知られ、2009年ヴィンテージ以降に現在の名を掲げる辛口白です。セミヨンとソーヴィニヨン・ブランを組み合わせ、白桃、柑橘、花、蜜、スパイス、火打石を思わせる香りに、豊かな質感と引き締まった酸、長い塩味のような余韻を備えます。4ヘクタール余りという限られた白区画から生まれ、赤とは別の角度でグラーヴの砂礫と下層土を表します。
La Chapelle de La Mission Haut-Brion 2017
礼拝堂に名を取る赤のセカンドワインで、公式は『少量生産の、ラ・ミッションの世界への入口』と位置づけています。2017年はメルロー49.2%、カベルネ・ソーヴィニヨン41.9%、カベルネ・フラン8.9%で、新樽18%。赤い果実、木、甘草、スミレを思わせる香り、引き締まった口当たりからベルベットのようにほどけるタンニンが特徴です。Amazon.co.jpのASIN付き商品ページでは2017年750mlを確認し、『残り1点』の在庫表示とカート、今すぐ買うの購入導線がありました。
La Clarté de Haut-Brion
シャトー・オー・ブリオンとシャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン、二つの名門の白区画から生まれるセカンド白です。セミヨンの厚みと白い果実、ソーヴィニヨン・ブランの柑橘、ハーブ、酸を組み合わせ、グラン・ヴァンより早く近づきやすい均衡を目指します。魚介、甲殻類、鶏肉のクリーム料理、熟成した山羊乳チーズなど、香りと酸を受け止める料理と好相性です。

ワイナリーの歴史
起点は1540年、商人アルノー・ド・レストナックがアルジュデュイスと呼ばれた土地を取得したことにさかのぼります。相続したオリーヴ・ド・レストナックの宗教慈善への遺贈を通じ、1682年に土地は『ミッションの司祭』と呼ばれたラザリスト会へ移り、現在の名が生まれました。司祭たちは畑を広げ、1698年にノートルダム・ドーブリオン礼拝堂を建立。1821年にニューオーリンズ出身のセレスタン・シアペラが取得し、1862年ロンドン万国博覧会で金賞を得ます。1919年にヴォルトナー家、1983年にオー・ブリオンを擁するディロン家のDomaine Clarence Dillonへ移り、畑、醸造庫、礼拝堂、セラーを段階的に再生。宗教的な静けさを残す礼拝堂、回廊、門、グラン・シェと、精密な現代醸造が一つの敷地でつながることが、このシャトーならではの風景です。
シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンを写真で見る






シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンのおすすめワイン
この記事にはAmazonアソシエイトリンクが含まれます。
シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンの味わいを知るなら、まずは代表的な銘柄から選ぶのがおすすめです。
ラ・シャペル・ド・ラ・ミッション・オー・ブリオン 2017 750ml
シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンらしさを感じやすい1本として、ヴィンテージや販売者、配送条件を確認しながら選びたい候補です。
ラ・シャペル・ド・ラ・ミッション・オー・ブリオン 2017 750mlをAmazonで見る
まとめ
シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンは、フランスのワインを知るうえで押さえておきたい造り手です。産地の個性、歴史、代表的なワインを知っておくと、ボトルを選ぶときの判断材料が増えます。まずは代表的なキュヴェのスタイルを確認し、料理や熟成感の好みに合わせて選ぶとよいでしょう。
参考情報
- Château La Mission Haut-Brion official estate and wine overview
- Château La Mission Haut-Brion official terroir, vineyard and biodiversity profile
- Château La Mission Haut-Brion official harvest, fermentation, blending and maturation profile
- Château La Mission Haut-Brion official history
- Château La Mission Haut-Brion official La Chapelle second-wine profile
- Château La Mission Haut-Brion official 2017 La Chapelle vintage profile
- Amazon.co.jp 商品ページ: ラ・シャペル・ド・ラ・ミッション・オー・ブリオン 2017 750ml
関連記事
編集情報
この記事はWine Bazaar編集部が、公開情報・取材情報・商品情報を確認し、読者がワインを選びやすくなることを目的に作成しています。内容は必要に応じて更新します。
About the author /
WINE BAZAAR編集部Wine Bazaar編集部は、ワインの新商品、イベント、業界動向、産地・品種に関する情報を確認し、読者がワインを選びやすくなる記事を制作しています。




