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ドイツは、フランスやイタリアと並ぶヨーロッパのワイン大国だ。主にライン川とその支流周辺を中心に産地が点在する。

世界で最も北にあるワイン生産国のドイツは、その緯度ゆえに他の生産地よりも冷涼な気候であり、それがドイツワインの特徴的な味わいを生み出している。

近年赤ワインの生産量が増えているが、ほとんどが国内で消費され、国際的にはやはり白ワインが有名だ。

ザクセンはドイツ国内で最も小さく、世界の生産地の中で最北であるが、そのぶどう栽培の歴史は長い。美しいドレスデンを挟んでエルベ川渓谷の南向き斜面にぶどう畑が広がる。

マイセン、ドレスデン、エルスタータールといった生産地がある。

穏やかな気候ではあるが平均気温は10℃と非常に寒く、夏場でも平均で18℃ほどだ。多く生産されるのはミュラー・トゥルガウ、リースリングといった品種だが、地ぶどうであるゴールド・リースリングも栽培される。

【ザクセンの主な生産地】

<マイセン>
ザクセン地方の主力な生産地であるマイセンは、エルベ渓谷の終点でもある。産地としては小さいが、火山性の土壌と穏やかな気候に恵まれ、良質なぶどうが育つ。
栽培されているのはミュラー・トゥルガウがメインで、フルーティーな香りを持った辛口の白ワインと、ごく少量の赤ワインが生産されている。

<ドレスデン>
ドレスデンはエルベ川沿いのザクセンの中で、中央に位置する。冷涼な気候ではあるが穏やかで、土壌も豊富なミネラルを含み、ぶどうの栽培には良い。
シルヴァーナーが多く栽培されている。青りんごのような印象を持つ、軽快な白ワインが多い。

<エルスタータール>
エルスタータールは隣接地域と同様に、エルベ渓谷の南向き斜面にぶどう畑が広がる。
ミュラー・トゥルガウやリースリングなどが栽培され、主に白ワインが作られるが、生産量は少なくほとんどが若いうちに地元で消費される。