バシリカータの関連カテゴリ

イタリア南部、長靴の「土踏まず」の部分に位置するのがバジリカータ州だ。州都は中心部にあるポテンツァ。州の大半がアペニン山脈に属する。マテーラにある洞窟住居が有名。

バジリカータのD.O.C.はアリアニコ・デル・ヴルトゥレのみだったが、2000年代に入り、テッレ・デッラルタ・ヴァル・ダグリ、マテーラ、グロッティーノ・ディ・ロッカノーヴァの3つが新たにD.O.C.指定された。

つくられるワインでは、アリアニコ・デル・ヴルトゥレの赤が有名。「南のバローロ」といわれるほどの濃厚なワインで、古くから王侯貴族に親しまれてきた。
近年D.O.C.指定されたマテーラなどの地域では、マルヴァジア・ビアンカ種をベースとした白、サンジョヴェーゼ種やフランス品種による赤がつくられる。

【バジリカータ地区の生産地区分】

<ヴルトゥレ(アリアニコ・デル・ヴルトゥレ)>
州北部、ヴルトゥレ山を望むヴェノーザ、ジェンザーノを含む地域。土壌は火山性土壌。赤ワインはアリアニコ種100%で、長熟タイプの重厚かつ深みのある味わい。スペリオーレはD.O.C.G.指定を受けている。スプマンテ(発泡タイプ)ワインもつくられる。

<マテーラ>
州東部、マテーラの町周辺が該当。粘土質土壌。2005年にD.O.C.認定された。
白ワインはマルヴァジーア・ビアンコ種がベース。赤ワインはサンジョヴェーゼ種をベースにアリアニコ種、バジリカータ種、加えてプーリア州などで栽培されるプリミティーヴォ種を混醸したもの。

加えて、以下の2つのD.O.C.認定地域がある。(カッコ内はD.O.C.認定年)

・テッレ・デッラルタ・ヴァル・ダグリ(2003年)
州北部の山間部地域に展開する。マルヴァジーア・ビアンコ種による白、カベルネ・ソーヴィニヨン種やメルロー種といったフランス品種による赤がメイン。

・グロッティーノ・ディ・ロッカノーヴァ(2009年)
州南西部の丘陵地帯。赤はサンジョヴェーゼ種をベースとし、マルヴァジア・ネーラ種やモンテプルチャーノ種を混醸したもの。白はマルヴァジア・ビアンカ種をベースとする。