チョーク・ヒルの気候・風土
チョーク・ヒルは、西海岸カリフォルニア州、ソノマ・バレーのAVA。ロシアン・リバー・バレーAVA東の山間部に位置する。北はアレクサンダー・バレーAVA、北東はナイツ・バレーAVAと、それぞれ隣接する。
畑の標高は60~250m。ソノマ・バレーは、南部で霧の影響を受けやすいが、チョーク・ヒルは内陸部にあるため影響をあまり受けない。そのため、同地域の生産地では温暖な気候となる。
“Glen Canyon Park Chert Outcrop” by Eric A. Schiff. Licensed under CC BY-SA 2.5 via Commons.
土壌は水はけのよい火山性土壌で、「フランシスカン・アッセンブラージ」と呼ばれる。砂質、片岩、頁岩、変成岩などの混合土壌で、同質の土壌は太平洋岸沿いによく見られる。
日当たりのよい丘陵地帯は、気候が温暖なこともあって、ボルドー品種の栽培に向いている。一方ロシアン川周辺の低地では、白ぶどうの栽培が盛んだ。
チョーク・ヒルのワインの特徴
シャルドネ種やソーヴィニヨン・ブラン種による白ワインの評価が高い。他には、ボルドー品種による赤ワインがつくられる。
シャルドネ種によるワインは、ロシアン・リバー・バレーと比較すると、やや重厚な口当たりのワインとなる。イチジクやアプリコット、マンゴーなどのトロピカルフルーツを思わせる果実味に、リッチで艶やかな後味を有する。
有力なワイナリーとしてはチョーク・ヒルズ・エステート、ロドニー・ストロング、ランカスター・エステートなどが挙げられる。
チョーク・ヒルズ・エステートは、ぶどうの栽培から熟成、醸造までの工程を全て自社内で行う、アメリカでは珍しいワイナリーとなっている。(アメリカではワイナリーとぶどう栽培者が別であることが多く、他地域からぶどうを輸入することもよくある)
エピソード
AVA名は、この地独特の白っぽい土が、白墨(チョーク)に見えたことに由来する。
チョーク・ヒルの代表的なワイン
チョーク・ヒル・エステート シャルドネ エステート・ボトルド
チョーク・ヒル・エステート ソーヴィニヨン・ブラン