エル・ドラードの気候・風土
エル・ドラードは、アメリカ・カリフォルニア州のシェラ・フットヒルズ地方にあるエル・ドラード郡のほとんどを占めるエリア。面積は41万acと広大だが、この地でつくられるワインは日本にあまり入ってきていない。
ぶどうが栽培されているのは、標高365~1097mの畑と高低差がある。カリフォルニア州の中では高い方ではないが、夏になると斜面に広がるぶどう畑に日差しが降り注ぎ、温暖な気候の中でぶどうを熟成させる。また、夜になると標高の高いところでは、シェラ・ネバダ山脈から降り注ぐ風が気温を下げ、標高の低いところはあまり影響を受けない。こういった気候条件の違いによって、この地のワインはさまざまな表情を持つようになる。
土壌の水ハケはよいが、花こう岩、頁岩、溶岩が古くなったものなどが多く、豊かな土壌ではない。こういった環境がぶどうにストレスを与えるため、味わいの凝縮されたぶどうができる。
AVA認定は1983年。
エル・ドラードのワインの特徴
主にジンファンデル種でつくられたフルボディの赤ワインで有名。程良い酸味やフレッシュさが特徴だが、前述のように、ぶどうが栽培されていた土地の条件によって表情を変える。
他にもシラー、マルサンヌ、ルーサンヌ、カルベネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シャルドネといったぶどう品種が栽培されている。
エピソード
エル・ドラードとは、南アメリカのアンデス地方に伝わる「黄金郷」にまつわる伝説のこと。
この土地では1848年に黄金が取れることが発見され、1850年代には一獲千金を狙う人が押し寄せ、カリフォルニアにゴールドラッシュを引き起こした。
この地に人々が押し寄せるようになると、ワイン産業も発展。しかし、ゴールドラッシュの終焉と、1920~33年までの禁酒法の影響を受けて一時衰退。1970年代に、ぶどう栽培地としてこの地が見直されるまでワイン産業は姿を消した。
エル・ドラードの代表的なワイン
Keplinger Caldera
ザ・リクルース シラー