フィンガー・レイクスの気候・風土
フィンガー・レイクスは、ニューヨーク北西部にあるAVA。カナダや五大湖に近い。ニューヨーク最大のワイン生産地で、およそ120のワイナリーが存在し、生産量は州全体の約9割を占める。
気候は冷涼。夏は湖からの涼しい風により気温の上昇が抑えられ、冬は湖の水温により気温の低下が抑えられ、霜からぶどうが守られる。
土壌は石灰岩、砂利などで構成されミネラル分が豊富だが、南部と北部では性質が異なる。
南部の土壌は湖の堆積物で、酸性の岩、シルト質粘土になっている。一方、北部の土壌は、南部より高いpH値の石灰岩でできた基盤が特徴。
フィンガー・レイクスのワインの特徴
「レイク・エフェクト」と呼ばれる冷涼な気候と土壌を生む、酸味とジューシーさのある果実味が特徴。
栽培されるぶどうはリースリングやピノ・ノワール、シャルドネなど。特に、リースリングとシャルドネは、世界的に評価が高い。
赤ワインは、チェリーやカシスの果実味と、しっかりとした酸味、バランスの良いタンニンで後味が良い。
白ワインは、柑橘系や華やかな味わいがあり、酸味がしっかりし、ミネラルとのバランスが良い。
エピソード
フィンガー・レイクスは、氷河期に大地が削られた場所に水がたまることで形成された湖水地帯。大小11の湖がある。
湖が細長い指のような形をしていることが名前の由来だ。最も大きなセネカ湖は約200メートルの水深があり、アメリカでも特に水深の深い湖の1つとして知られている。
フィンガー・レイクスの代表的なワイン
フォックス・ラン ドライ・リースリング
ハーマン・J・ウィーマー ドライ・リースリング
ハート・アンド・ハンズ ピノ・ノワール
レヴィーンズ ドライ・リースリング