アンプカ・バレー

アンプカ・バレー(アムクワ・バレー)ワインの特徴とは

   

アンプカ・バレーアムクワ・バレー)の気候・風土

アメリカにあるアンプカ・バレーは、北にウィラメット・バレー、南にローグ・バレー、東にカスケード山脈、西は海岸に囲まれ、アンプカ川の流域に広がるぶどう栽培地域だ。南北105km、東西45kmと比較的広い範囲にわたり、近隣のAVAよりも広い範囲がAVAとして認定されている。

Upper Table Rock

アンプカ・バレー内の土壌は、地域によって特色が異なる。細かく分別すると150以上の土壌が存在しているが、変成岩や堆積および火山岩が混ざって形成されているところが多い。また、谷の深い部分は重い粘土質なので保水性が高く、丘陵地ではシルトや沖積質のとても水はけがよい土壌になっている。

南北に大きく広がっているため、地域によって気候の特色が変わっている。エルクトン町周辺などの北部地帯では、海洋からの冷風と年間1250mmの豊富な降水量が特徴。ピノ・ノワールピノ・グリなどの冷涼地域の品種が栽培のメインとなっている。一方、南部地帯はテンプラニーリョシラーメルローなど温暖地域の品種がよく育つ。中心部では冷涼地域の品種から温暖地域の品種まで幅広い品種を栽培している。

Abacela Vineyard

アンプカ・バレー(アムクワ・バレー)のワインの特徴

火山岩の多いジョリー土壌で育ったぶどうを使ったワインは、度が低いため舌触りがまろやかになり、赤い果実の風味やスイートな果実を満喫できる。

堆積土壌やシルトで育ったぶどうのワインは、高い排水性によりぶどうの色づきや品質が良くなるため、ダークフルーツの風味やしっかりとした酸味だけでなく、高級感溢れるエレガントな風味が素晴らしい一品に仕上がっている。

Oregon Muller Thurgau from Henry Estate

エピソード

1880年、ドイツからの移民がぶどうを栽培し、推定2万ガロンのワインを醸造したのがアンプカ・バレーの走り。1959~1961年にリチャード・ソマー氏がカリフォルニア大学のディビス教授に「オレゴン州ではぶどうが育たない」と警告されたにも関わらず、アンプカ・バレーにあった15haの農地にピノ・ノワールを植えた。これが、オレゴン州で育てられた初めてのピノ・ノワールとなったため、ソマー氏はアンプカ・バレーのワイン生産者におけるパイオニアと呼ばれている。

1969~1970年にはローズバーグ周辺でオレゴン州ワイン生産協会が設立され、1985年にはアンプカ・バレーAVAが誕生した。現在は23のワイナリーのうち22が小規模な家族経営で、40以上のワイン銘柄が醸造されている。

アンプカ・バレー(アムクワ・バレー)の代表的なワイン

ピノ・ノワール/ヘンリー・エステイト
アンプカ・バレー・ゲヴュルツトラミネール/ブランドボーグ
ピノ・ノワール/リバーズ・エッジ
ピノ・ノワール/ポール・オー・ブライアン
リースリング アンプカ・バレー/サザン・オレゴン・ワイン・インスティチュート
リバーホーク・ローズ アンプカ・バレー/サザン・オレゴン・ワイン・インスティチュート

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