ジロングの気候・風土
ジロングはオーストラリア・ヴィクトリア州のポート・フィリップ地域にあるワイン産地。メルボルンから約75kmの場所にあたる。
バス海峡を挟みタスマニアを望む位置にある。そのため、1年中海風の影響を受け、穏やかな気候が長期間保たれ、ぶどうの生育に好影響を与えている。
土壌は赤褐色のローム層が粘土質の土壌をカバーしている。風通しの良い土地のため、ぶどうは病害から守られている。
ジロングのワインの特徴
冷涼で穏やかな気候を生かし、シャルドネの栽培が盛んだ。熟成に応じ、ブルゴーニュ産に似た特徴が見られる。
ピノ・ノワールも高品質で知られ、スパークリング・ワインにも使用される。シラーズも良く使われるが、他の地域と比べスパイシーで繊細なアロマが特徴だ。
他にもカベルネ・ソーヴィニヨン、マルベック、メルロー、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・グリ、ヴィオニエなど多くの品種が栽培されている。カベルネ・ソーヴィニヨンについては、ベスト・コンディションのヴィンテージには黒すぐりの特徴が良く現れる。
エピソード
ジロングでは、近隣する地域と同様に19世紀からぶどう栽培が始められたが、フィロキセラによる壊滅的な打撃を受け、その後100年もの間、ぶどう栽培は行われてこなかった。
19世紀にはピノ・ノワールの名産地として知られていたというが、現在はさまざまなぶどうを使用し、意欲的なワイン醸造が行われている。
ジロングの代表的なワイン
ファールサイド・ピノ・ノワール/バイ・ファール
サングリアル・ピノ・ノワール/バイ・ファール
シャルドネ/バノックバーン・ヴィンヤーズ
シラーズ/バノックバーン・ヴィンヤーズ