フランス東部ブルゴーニュ地方、コート・シャロネーズ地区中部にあるワイン産地。
赤と白の両方に認められている村名AOCだが、赤がその大半を占める。このAOCのワインは同地区の銘醸ワインで、1946年にAOC認定された。
??Vignoble de Givry 2?? par Mpmpmp ? Travail personnel. Sous licence CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.
同じくコート・シャロネーズ地区のメルキュレィの弟格とも評され、メルキュレィと同様に色調が濃く、風味全体に引き締まった壮麗な印象の赤ワインが造られる。
コート・ド・ボーヌ地区のヴォルネイと並び評される。
この地のブドウ畑は中世に修道僧によって開拓されたもので、中世の時代からそのワインの評価が高かく、ブルボン王朝初代国王アンリ4世に愛されたことでも知られる。
“Givry (S et L) Vignes” by Claude Duroy – Own work. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.
ピノ・ノワールから造られる赤ワインは、色調は輝きのある赤または緋色で、赤紫を帯びた濃い色調である。香りはスミレ、イチゴ、ブラックベリーを基本として、甘草やスパイス、ジビエ香などが現れる。しっかりとしたストラクチャーで、若いうちは強く感じられるタンニンは、熟成を経てまろやかになる。
シャルドネから造られる白ワインの色調は明るい黄金色で、すっきりと澄んで生き生きとした印象である。ハチミツやレモンの香りから、熟成を経てユリやドライフルーツ、菩提樹の香りに変化する。口当たりは繊細で、酸と甘みのバランスが良く、余韻も長い。長期熟成に向く白ワインである。
プルミエ・クリュ(1級畑)のクリマ(区画)は26あり、AOCジヴリとジヴリ・プルミエ・クリュはAOC名の後にクリマ名を付けることが認められている。行政区画上はジヴリ村の他、ドゥラシー・ル・フォール村とジャンブル村など6ヶ村の畑が指定地区にあたる。土壌は石灰岩と粘土石灰質で、大部分の畑は東南東か南向き、標高240m~280mである。ブドウ耕作面積は赤が約230ヘクタール、白が約43ヘクタールである。