セイセルの気候・風土
セイセルがACに認定されたのは、サヴォワで最も早い1942年。ワインづくり自体は11世紀から行われており、AC認定以前から質の高さで評価を得ていた。2つの県にあるセイセル村(アン県のセイセル村、オー・サヴォワ県のセイセル村)、そしてコルボノ村で構成されている。
ジュネーブから南に40kmほどの距離にあり、ローヌ川に沿った急な斜面にブドウ畑が広がっている。寒さの厳しい地方だが、ローヌ川とセイセル地方の北部に位置するレマン湖が厳しい気候をやわらげている。成長期には暖かな日差しをたっぷりと浴び、ブドウの中にフェノールを蓄える。
??Vignoble de Corbonod en hiver?? par aurelie_solenne ? http://www.flickr.com/photos/aurelie_solenne/8342048666/. Sous licence CC BY-SA 2.0 via Wikimedia Commons.
土壌はさまざまで、砂・砂岩・粘土質石灰泥岩などが時には混じり合って存在している。雨量の多い地域だが水はけがよいのでぶどう栽培に適している。
セイセルのワインの特徴
セイセルで認可されているのは、白ワインのみ。主にアルテスで作られており、時にシャスラがブレンドされる。フルーティで軽快なもの、辛口なものや半辛口なものまで幅広く、アルテスの比率が高くなるとエキゾチックかつしっかりとした味わいになる。長期熟成可能。
濃厚でフローラルなスパークリングワインで有名。スパークリングワインではアルテスとシャスラのほか、モレットも使用される。スパークリングワインのみAOCは「セイセル・ムスー」という表記となる。作り方はシャンパーニュと同様で、1年以上熟成される。
エピソード
サヴォワ地方で最もワインの生産量が少ないセイセル。生産されるワインの3分の1が1359年から続くモレックス家によるもの。年間に平均35万本が生産されている。平均25~30年のブドウ樹を使用し、手摘みしたものを伝統的な温度管理のもと、自家で醸造からボトリングまで行っている。
セイセルの代表的なワイン
モレックス セイセル ラ・タコニエール
モレックス、クロ・デ・ラ・ペクレット
セイセル メトッド トラディショネル ブリュット
セイセル ムスー ブリュット
モレックス、セイセル タコニエール
モレックス、セイセル クロ・デ・ラ・ペクレット