コート・ド・デュラス

コート・ド・デュラス(オー・ボルドー)ワインの特徴とは

   

コート・ド・デュラス(オー・ボルドー)の気候・風土

コート・ド・デュラスはフランスの南西部・ベルジュラック地方に位置し、ロット・エ・ガロンヌ県の北西端にある15の村から構成されている。

有名なボルドー付近を流れるドルドーニュ川の上流にあるため、「オー・ボルドー」と呼ばれることもある。東側はベルジュラック地区、南側は同県のワイン産地であるコート・デュ・マルマンデ地区と接している。

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Aerielle Pic 040m” by Robert White (photographer) – Own work. Licensed under GFDL via Wikimedia Commons.

気候は海洋性で夏は暑く、冬は穏やかで年間を通じて降水量が多い。ボルドー地方とほぼ変わらない気候とはいえ、ボルドーよりも降水量が少なく気温もやや高めなことから、ぶどうはよく熟す傾向にある。
土壌は標高の高いところは石灰質土壌だが、低くなると粘土質に変わる。

コート・ド・デュラス(オー・ボルドー)のワインの特徴

コート・ド・デュラスは赤ワイン白ワイン・ロゼが造られている。年間生産量は1600haの畑から約10万hl(ヘクトリットル)で、赤・ロゼが約6割、辛口の白が3割強、その他は甘口の白とスパークリングワインとなっている。全体生産量の半分ほどは、この地区にある2つの協同組合によってつくられている。

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Ch?teau La Mouli?re – C?tes de Duras rouge” by Marianne CasamanceOwn work. Licensed under CC BY-SA 4.0 via Wikimedia Commons.

ワインに使われる品種は、赤・ロゼがカベルネ・ソーヴィニヨンカベルネ・フランメルロー。白がソーヴィニョン・ブラン、ミュスカデル、セミヨン、モーザックなど。主にボルドーと同じ品種で生産される。そのためボルドーの陰に隠れてしまいがちだが、その分、価格は安く、リーズナブルな掘り出し物が見つかることもある。

赤はまろやかで味と甘み、タンニンのバランスが良いのが特徴。濃厚な色合いで、しっかりとした果実の芳香を楽しめる。早めに飲むべきワインだが長期熟成にも耐えられ、2~3年寝かせた方がよいとされている。

白はアロマが豊かで生き生きとした味わい。酸味のバランスもよく、独特の風味がある若飲みタイプだ。

エピソード

コート・ド・デュラスは12世紀ごろから盛んにワインづくりを行ってきた土地。イギリス王家であるプランタジネット朝の食卓を彩ってきたという由緒正しき歴史を持っている。

17世紀後半には、この地方のキリスト教プロテスタント派の人々が一斉にオランダへ亡命。それをきっかけにオランダへの輸出が盛んになったという。オランダ亡命者向けのワインをつくるブドウの樹には、チューリップの印を付けていたという言い伝えが残っている。

コート・ド・デュラス(オー・ボルドー)の代表的なワイン

コート・ド・デュラス/アルベール ビショー
コート・ド・デュラス/フェラン
シャトー・ラフォン・コート・ド・デュラス セミヨン/ジトン・ペール・エ・フィス
コート・ドゥ・デュラス/グラン・メイヌ
コート・ド・デュレス カベルネ・フラン/シャトー・ラフォン

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