ソーシニャックの気候・風土
ソーシニャック(Saussignac)は、フランス南西部・アキテーヌ地方にある。4つの村で構成される小規模なワインの産地だ。
ワインの名産地として有名なボルドーのすぐ東側にあり、気候や栽培しているぶどうの品種、ワインのつくり方などもボルドーと共通点が多い。
ソーシニャックの土壌は、粘土や石灰質が中心。鉄分やミネラルが多く含まれ、独特の味わいを持つぶどうが育つと言われている。
ソーシニャックのワインの特徴
ソーシニャックは自然の恵みを受け、甘口のワインをつくりやすい環境だ。生産されるワインも甘口が中心。中には5年以上も熟成させてつくる“極甘口”なワインもある。
一方、ワインの生産量はとても少なく、市場で見掛けることはそれほど多くない。
ソーシニャックでつくられるワインには、ポトリティス・シネレア菌を使ってぶどうの糖度を高めてから醸造する「貴腐ワイン」と、ぶどうが完熟しても摘み取らずにそのまま残し、干しぶどうのようになってからワインづくりに利用する「遅摘みワイン」がある。
飲むとフルーツやハチミツのような風味が広がり、ブルーチーズやフォアグラに良く合う。デザートと共に楽しむこともよくあるワインだ。
エピソード
「ソーシニャック」のブランドで売り出すことができるワインは、約900haのぶどう畑で栽培されてつくられた白ワインに限られている。
その畑にあるぶどうは、斜面や丘の上に植えられていて、無農薬で自然の恵みを生かしながら育てられる。
醸造に必要な作業はすべて手作業で、発酵に使うのも自然酵母のみ。タンクに入れてからの3カ月間は、二酸化硫黄(SO2)を添加せずに熟成させる。
ろ過をすることも最小限に抑えているため、ソーシニャックの甘口ワインを見ると、澱(おり)が多く出るものもある。
ソーシニャックの代表的なワイン
シャトー リシャール ソーシニャック トラディション
シャトー テリルー ソーシニャック
シャトー ル ペイラル ソーシニャック
シャトー コート レ ミュ ソーシニャック
デ ゼザール キュヴェ フラヴィ ソーシニャック