メヌトゥー・サロン

メヌトゥー・サロンワインの特徴とは

   

メヌトゥー・サロンの気候・風土

メヌトゥー・サロンは、フランスロワール地方のサントル・ニヴェルネ地区に位置している。サンセールとトゥーレーヌの間南西に30kmに細長くのびているエリアで、ぶどう畑の広さは約200ha。サンセールの7分の1ほどの規模だ。歴史は古く、16世紀からワインの製造を続けている。

Domaine Jean Teiller

冬は冷涼で夏は暑い大陸性気候の中でぶどう樹が多く栽培されており、白はソーヴィニヨン・ブラン種、赤はピノ・ノワール種を主として生産しているのが特徴。ワインも赤・ロゼ・白と3種類を製造している。
土壌には無数の小さな牡蠣の貝殻が見られ、石灰質と柔らかい粘土層が折り重なっている。そのため豊富なミネラルが影響を与え、独自のボリュームある風味となっている。同じような土壌は、シャンパーニュやシャブリにも多く見られる。

メヌトゥー・サロンのワインの特徴

辛口ながらも華やかなテイスト。カシスの花の香りと称されることも多く、ボリュームのあるしっかりとしたアロマ。やや骨太な印象もあるが、不思議と繊細で透明な風味も感じられる。
梨・青りんごといった白い果実を思わせるさわやかな余韻が長く続くのも特徴の1つ。また、熟成が若いうちに飲むと柑橘系の味わいが口中を覆うとあって、近い年代を好んで愛する人も多いようだ。
少々マイナーな地域ではあるものの、品質に関しては最高級。サンセールやプイィ・フュメといった周囲にある有名なドメーヌのワインとも遜色ないと高い評価を受けている。

Domaine de Chatenoy, Menetou-Salon 2009 (Loire)

エピソード

メヌトゥー・サロンで注目を集めているワイナリーといえば「フィリップ・ジルベール」。1998年から現在のオーナーを務めるフィリップ・ジルベール氏は「優れたビオディナミのドメーヌ」とフランスで賞賛されている造り手。「国内でもマイナーな産地であるメヌトゥー・サロンから最高級ワインを生み出す」といった強い意志を持ち、ワイナリーを継承した。現在は国内でもトップレベルと言われているワインを製造することはもちろん、効率的なボトリング技術も導入している。
フィリップ氏が農園を継承した際には、農薬を使用しないビオロジック(有機栽培)が実践されていた。さらに氏の理想を追い求めた結果、「ビオディナミ」に転向。ビオディナミとはビオロジックの一種。有機栽培であることはもちろん、太陰暦に基づいた「農業暦」に基づいて栽培をする方法で、牛の角などの特殊な肥料を利用するのが特徴だ。
安全さ・おいしさだけでなく、独自の哲学や思想を持つこだわりのワインなのだ。

barrels@Champault

メヌトゥー・サロンの代表的なワイン

メヌトゥー・サロン ソーヴィニヨン/ドメーヌ・フィリップ・ジルベール
メヌトゥー・サロン ソーヴィニヨン レ・ルナルディエール/ドメーヌ・フィリップ・ジルベール
メヌトゥー・サロン モローグ ブラン ヴィーニュ・ドゥ・ラティエ/ドメーヌ ペレ
メヌトゥー・サロン ブラン/シャトノワ

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