シュヴェルニイ/クールシュヴェルニイの気候・風土
ヴァル・ド・ロワーヌ地方は、入り組んだ地形と、多様な気候が特徴的な地域。温暖で肥よくな土地が広がるロワール河流域、海洋性気候で日当たりが良好なナントとアンジュー、準海洋性気候のソーミュール、トゥーレーヌからサントル地方にかけては準大陸性気候となっている。標高の異なる丘陵や北東からの強風により、この地域には多様な気候が存在している。
この複雑な地形と気候により、ヴァル・ド・ロワーヌ地方では甘口から辛口までさまざまな風味のワインが生まれている。
シュヴェルニィは、そんな特徴を持つヴァル・ド・ロワーヌ地方にあるワイン産地。主な栽培地域となるのはロワール河流域で、土砂と小石の多いやせた土地だ。その中心部にクール・シュヴェルニィが位置している。
シュヴェルニイ/クールシュヴェルニイのワインの特徴
シュヴェルニィでつくられるワインには、赤・白・ロゼの3種がある。赤とロゼの原料となるブドウは主にピノ・ノワールとガメが使われており、白はシャルドネ、シュナン・ブラン、ソーヴィニヨン・ブランなどが使われている。
??Cheverny wine and mussles food pairing?? par Petra de Boevere ? Flickr: Cheverny met Mosselen. Sous licence CC BY 2.0 via Wikimedia Commons.
赤はフルーティな味わいで色味は鮮やか。ロゼと白は芳香な辛口が特徴だ。原料となるブドウの栽培には、化学肥料や殺虫剤を一切使っていない。
クール・シュヴェルニィは、ロモランタンという非常に珍しいブドウを原料としている。製造されているのは白ワインのみで、味わいは辛口でフルーティ。若いときは香りが立っているが、成熟するにつれてレモンや蜂蜜のような風味が現れ、口当たりもマイルドになり、トロミも感じさせる。飲みごろになるまで必要な熟成期間は、5~6年といわれている。
エピソード
クール・シュヴェルニィの原料であるロモランタンの起源は1519年までさかのぼる。フランソワ1世がブルゴーニュより8000株の苗木を取り寄せ植樹をしたことで栽培されるようになった。フランス全土でも60haほどでしか栽培されておらず、非常に稀少な品種だ。
シュヴェルニイ/クールシュヴェルニイの代表的なワイン
シュヴェルニィ・ブラ/ドメーヌ・ド・ヴェイユー
シュヴェルニィ・ブラン ル・ブラン・ド・シェーヴル/クロ・デュ・テュエ・ブッフ
シュヴェルニィ・ルージュ・クロ・デ・カルトリー/クリスチャン・ヴニエ
シュヴェルニィ・ルージュ ラ・カイエール/クロ・デュ・テュエ・ブッフ
シュヴェルニィ・ルージュ ラ・カイエール/クロ・デュ・テュエ・ブッフ
シュヴェルニィ・ロゼ/ドメーヌ・デュ・ムーラン
クール・シュヴェルニィ・ブラン/ティエリー・ピュズラ
クール・シュヴェルニィ・ル・ポワン・ドゥ・ジュー/ フィリップ・テシエ
クール・シュヴェルニィ・ブラン/レ・ヴァン・コンテ
クール・シュヴェルニィ モン・プレ/レ・ヴァン・コンテ
クール・シュヴェルニィ ・ペペレ/レ・ヴァン・コンテ