タウラージ

タウラージワインの特徴とは

   

タウラージの気候・風土

タウラージ村は、カンパニア州都ナポリから東におよそ50kmに位置するアヴェリーノ地方にある。同地方の北東部、内陸の丘陵地帯に位置している。

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ぶどう畑の標高は400mから500mと高め。粘土質と石灰質の土壌がぶどうにとミネラルを与え、昼と夜、そして夏と冬の激しい寒暖差がぶどうをじっくりと成熟させる。
このような良質のぶどうを育てる条件がそろっているタウラージは、ワインづくりに最適な土地の1つとして知られている。

タウラージのワインの特徴

タウラージ産の赤ワインは、同地域で収穫された赤ぶどう種のアリアニコ種を85%以上使用してつくることが義務付けられている。残りの15%にはピエディ・ロッソ種などが使われることがあるが、生産者の多くはアリアニコ種のみでワインをつくっている。

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色は濃いルビー色で、コショウのような独特で濃密な香りを漂わせる。酸を強く含み、コクが深く、タンニンも豊富に効くパワフルな味わいで、「南イタリアで最も力強いワイン」と称される。

また、その力強さゆえに長期の熟成にも耐える。熟成が進んだタウラージは、上品で奥深い、エレガントなワインに生まれ変わることで知られている。

Taurasi

一押しのワイナリー/当たり年

南のバローロとも言われるタウラージ地区において、各方面にて高い評価を得ている作り手として、マストロベラルディーノ、マリオ&ルチアーノ・エルコリーノ、リカルド・コッタレラ、フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ、モレッティエーリ、アントニオ・カッジャーノなどが挙げられる。中でも、タウラージ地区のパイオニアとも言えるマストロベラルディーノ社は、その代表作であるラディーチをもって、数え切れないほどの賞を受賞している。

南イタリア産ワインの当たり年は2011年、2009年、2007年、2006年、2005年、2004年、2003年、2000年、1999年、1998年とされ、タウラージのワインは長期熟成に耐えるものも多いため、当たり年のものは価格・値段が上がる傾向にある。規定の熟成期間を経たものは、リゼルヴァという格付けとなる。

エピソード

タウラージは、1720年に設立されたマストロベラルディーノ社によって、南イタリアで初めて世界に輸出された。以来、国際的にも高い知名度を誇る。

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また1993年には、南イタリアの赤ワインとしては初めてD.O.C.G.を取得。さらに、2010年にはアメリカのワイン雑誌・ワインエンスージアスト誌が発表した「イタリアを代表する10本のワイン」の1つに選ばれた。南イタリアはもちろん、全イタリアでも最高級の評価を受けているワインの1つとして、その名を広く知られている。

タウラージの代表的なワイン

タウラージ ラディーチ
タウラージ・ポリフェーモ
タウラージ・ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ
タウラージ・リゼルヴァ

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