インフェルノ

インフェルノワインの特徴とは

   

インフェルノの気候・風土

インフェルノは、イタリアのロンバルディア州にあるDOCGの1つ。イタリア北部に位置するロンバルディア州の中でも最北のヴァルテッリーナにある渓谷(ヴァルテッリーナ渓谷)の最も奥にあり、畑は岩場の急斜面に作られている。そのあまりにも険しい地形から、地獄を意味する「インフェルノ」と呼ばれるようになった。

南向きの畑で日当たりが良いため、夏は40度近くまで気温が上がる。一方で、冬は非常に寒い。年間を通して雨は少ないものの、気温によっては雪が積もることもある。

土壌は水ハケのいい砂質ロームだが、険しい地形のせいで、ぶどうの収穫量は近隣の畑に比べて多くない。また、変化の大きい気候のせいか、ぶどうの出来不出来が安定しないという特徴を持つ。

Valtellina wine country

インフェルノのワインの特徴

インフェルノで栽培されているのは、黒ぶどうのネッピオーロ種。気温や日当りなどの栽培条件が極めて厳しい品種なので、年によってぶどうの品質に差が出やすく、ぶどう品質の善し悪しがワインの品質にも反映される。安定感に欠けるというデメリットはあるものの、ぶどうの栽培がうまくいった年には素晴らしいワインを仕込めることが多い。

色合いはわずかにオレンジがかった明るいルビー色で、グラスに注ぐとドライトマトやプルーン、鉛筆、ミントといった甘く伸びやかな香りが広がる。アタックは、タンニンと明確ながそれぞれ主張し合いつつも重厚な味わい。口に含むとビターカカオのような苦みが現れ、タンニンと酸をさらに引き立てる。ネッピオーロ種からつくられたワインの特徴を十分に感じられるだろう。

329 - Welcome to "Inferno" (explored)

エピソード

インフェルノには「マゼール」という名が付くワインがある。これはインフェルノ地方の方言で「おいしい、美しい、すばらしい」といった意味。地獄の名を持つ畑から喝采の名を持つワインが生まれたのも、偶然が素晴らしい味わいをつくる“ワイン”という酒ならではのエピソードかもしれない。

infer

インフェルノの代表的なワイン

インフェルノ・カルロ・ネグリ・ヴァルテッリーナ・スペリオーレ・ニーノ・ネグリ/ヴァルテッリーナ・スペリオーレ・インフェルノ・フィアンメ・アンティケ・アールペペ
ヴァルテッリーナ・スペリオーレ・リゼルヴァ・インフェルノ・カーザ・ヴィニコラ・ネラ/ヴァルテッリーナ・スペリオーレ・リゼルヴァ・インフェルノ・ネラ
グラッパ・インフェルノ・カーザ・ヴィニコラ・ネラ/ネラ・ヴァルテッリーナ・スペリオーレ・リセルヴァ・インフェルノ
マゼール・ヴァルテッリーナ・スペリオーレ・インフェルノ/マゼール・ヴァルテッリーナ・スペリオーレ・インフェルノ・ニーノ・ネグリ

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Twitter で