サッセッラ

サッセッラワインの特徴とは

   

サッセッラの気候・風土

サッセッラ(サッセラ)は、イタリア北部のロンバルディア州の中でも最北に位置する都市・ソンドリオにあるDOCG。イタリア第2の都市であるミラノの北東に位置し、北上すればすぐにスイス領との国境へと行き当たる。

基本的には大陸性気候で、降水量が少なく夏と冬、昼と夜の気温差が大きい。標高の高い山岳地帯にあるため、丘陵部や平野部に比べて気温は寒冷。夏は東京よりもやや涼しい程度だが、冬には氷点下を記録することも珍しくない。
土壌は水ハケのいい砂質ロームで、ぶどうの栽培に適している。ただし、坂よりも崖に近い急斜面を拓いた畑がほとんどで、高品質なぶどうが採れる反面、収穫量は少なめだ。

A winter morning

サッセッラのワインの特徴

サッセッラでは、ワイン用のぶどうとして主にネッビオーロが栽培されている。ネッビオーロは地方によって呼び方が異なり、サッセッラなどのロンバルディア州周辺では「キアヴェンナスカ」という。

キアヴェンナスカで醸造されたワインは、ほとんどが赤ワインとなる。つくられてから熟成していく過程で大きく様変わりするのが特徴で、若いころはタンニン味のある力強い味わい。それが熟成されていくにしたがって、スミレの花のようなアロマが感じられる、エレガントでバランスの取れた味わいへと変化していく。

中でも長期熟成に耐えたワインは、熟成色と妖艶なワインレッドの色合いとが混ざり合って優雅な雰囲気を備え、香りも軽く乾いたようなロースト香が漂う。口に含めば、ブルゴーニュのピノで生まれる熟成ワインにも似たオレンジや紅茶のような涼やかな果実香が広がり、香草系の味わいも楽しむことができる。

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エピソード

サッセッラのぶどう畑は、あまりにも急な斜面を拓いてつくられたため、トラクターなどの農業機械が入っていくことができない。栽培や収穫などの手間の掛かる作業も機械の力をほとんど借りず、人の手だけで行なう。

そうやって作られたキアヴェンナスカはロンバルディア州の中でも最高品質とされ、それを使ってつくられるワインもまた世界で高い評価を得ている。

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サッセッラの代表的なワイン

サッセッラ・ヴィーニャ・レジーナ/サッセッラ・ロッチェ・ロッセ リゼルヴァ
ヴァルテリーナ・スペリオーレ・サッセッラ・アリシオ/ロッソ・ディ・ヴァルテッリーナ
ヴァルテッリーナ・スペリオーレ・リゼルヴァ・サッセッラ・ステッラ・レティカ/ヴァルテッリーナ・スペリオーレ・リゼルヴァ・グルメッロ・ロッカ・デ・ピーロ
ヴァルテッリーナ・スペリオーレ・サッセッラ・ウルティミ・ラッジ

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