ヴァルテッリーナ

ヴァルテッリーナ・スペリオーレワインの特徴とは

   

ヴァルテッリーナ・スペリオーレの気候・風土

ヴァルテッリーナ・スペリオーレは、イタリア北西部にあるロンバルディア州のDOCGワイン。同州の北端、スイスとの国境付近に位置するヴァルテッリーナ渓谷(Valtellina)でつくられている。州都ミラノから北西にあたるソンドリオを中心に、渓谷の谷間を流れるアッダ川に沿って東西に細長くぶどうの栽培地が分布している。

北にはアルプス山脈が連なり標高が高いこの地区は、ほとんど崖に近い急斜面に、段をつくるようにぶどう畑が広がっている。中でも条件の優れたテロワールを持つ、サッセッラをはじめとする5つの村が特定の指定地域「ソットゾーナ」とされ、ラベルに自らの村名を付けることを認められている。

この地域は、夏は暑く冬は寒い大陸性気候で、年間を通して寒暖差が大きいが、渓谷が東西に広がっているため風通しが良く、冷たい北風から守られる。土壌は水はけのよい砂質ロームで、浅く乾燥しており、ぶどうの栽培に有利な条件を備えている。

Valtellina wine country

ヴァルテッリーナ・スペリオーレのワインの特徴

ヴァルテッリーナ・スペリオーレは、ネッビオーロ種(別名:キアヴェンナスカ)90%以上でつくられる辛口赤ワイン。DOCワインのヴァルテッリーナよりもアルコール度が高い。

ヴァルテッリーナ・スペリオーレを名乗るには最低24カ月の熟成期間が必要とされ、そのうち12カ月は木樽を使った熟成が義務付けられている。また、熟成期間を最低36カ月とする上級酒のリゼルヴァもつくられている。

ヴァルテッリーナ・スペリオーレの中でも、最上の条件を持つといわれるサッセーラ地区でつくられるものは、柔らかなタンニンや果実味のしっかりとした味わいで持続性があり、エレガントでバランスの取れた印象を与える。色合いはオレンジがかったガーネットで、チェリーやラズベリー、スミレを思わせる強い香りがある。赤身の肉料理などと相性がよい。

Valtellina Superiore "Quadrio" DOCG 2002

一押しのワイナリー/当たり年

ヴァルテッリーナ(Valtellina)の生産者のうち、各方面にて高い評価を得ている作り手として、ニーノ・ネグリ(Nino Negri)、ペリッツァーリ(Perizzali)、コンティ・セルトリ・サリス(Conti Sertoli Salis)、ポラッティ(Polatti)、サンドロ・ファイ(Sandro Fay)、アールペーペ(Ar Pe Pe)、カーヴェン(Caven)、カーザ・ヴィニコラ・ネラ(Casa Vinicola Nera)などが挙げられる。

ロンバルディア州周辺のワインは、2008年、2007年、2006年、2005年、2001年、2000年、1999年、1998年、1997年、1996年の出来が良いと評価される。ヴァルテッリーナのワインは2000円から4000円台くらいの価格で販売され、良質のワインが手頃な値段で手に入ることから人気がある。

Dirupi 2005

エピソード

ヴァルテッリーナは、古代ローマ時代までさかのぼる古くからのワイン産地だ。

山脈の斜面にいくつもの段が連なる形でつくられたぶどう畑は、北からの侵入に対抗する目的と、河川の氾濫から村を守る目的があって築かれた階段状の石垣によってそのような形になった。段々畑は、総長で2500km以上に及ぶといわれている。

ヴァルテッリーナ・スペリオーレは、もともとはDOCワインのヴァルテッリーナに含まれていたが、分割され1998年にDOCGに昇格した。

Valtellina, Italy

ヴァルテッリーナ・スペリオーレの代表的なワイン

インフェルノ カルロ ネグリ ヴァルテッリーナ スペリオーレ / ニーノ ネグリ
ニーノ ネグリ リゼルヴァ ヴァルテッリーナ スペリオーレ/ニーノ ネグリ
ヴァルテッリーナ スペリオーレ グルメッロ ブォン コンシーリオ /アールペペ
ヴァルテッリーナ スペリオーレ サッセッラ ウルティミ ラッジ/アールペペ
ヴァルテッリーナ スペリオーレ サッセッラ ステッラ レティカ/アールペペ
ヴァルテッリーナ スペリオーレ プルニョーロ/アルド ライノルディ
ヴァルテッリーナ スペリオーレ サッセッラ アリシオ/カーザ ヴィニコラ ネラ
ヴァルテッリーナ スペリオーレ リゼルヴァ インフェルノ/ カーザ ヴィニコラ ネラ
ヴァルテッリーナ スペリオーレ コスタ バッサ/サンドロ ファイ
ヴァルテッリーナ スペリオーレ サッセッラ/マメーテ プレヴォスティーニ
ヴァルテッリーナ スペリオーレ サッセッラ リゼルヴァ/アルド ライノルディ

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