スフォルツァート・ディ・ヴァルテッリーナの気候・風土
スフォルツァート・ディ・ヴァルテッリーナ(またはスフォルサット・ディ・ヴァルテッリーナ)は、イタリア北西部にあるロンバルディア州ヴァルテッリーナ地方でつくられるDOCGワイン。
州都ミラノから北へ200kmほどの、スイスとの国境に近くにある渓谷ヴァルテッリーナに沿って、東西に長くぶどう畑が分布している。畑があるのは崖に近いほど傾斜の急な斜面で、斜面にへばりつくように段々畑が広がっている。
この地区は、夏は暑く冬は寒い大陸性気候で、年間を通して寒暖差が大きい。土壌は、水はけのよい砂質ロームで、浅く乾燥している。東西に伸びるヴァッテリーナ渓谷の斜面は、南向きで日当たりが良く、風通しが良い。また、冷たい北風からも守られ、ぶどう栽培に適した条件が備わっている。
スフォルツァート・ディ・ヴァルテッリーナのワインの特徴
スフォルツァート・ディ・ヴァルテッリーナは、当地で「キアヴェンナスカ」と呼ばれるネッビオーロ種を中心に使われてつくられる辛口の赤ワイン。「スフォルツァート」とは、3カ月程度陰干しし、糖度を高めたぶどうでワインをつくる手法を意味している。
熟成期間は最低20カ月とされ、そのうち木樽熟成が12カ月必要になる。収穫したぶどうを干した後に製造されるため、アルコール度数は14%以上となる。
色調は、時折ガーネットを思わせるルビーレッドで、熟した果実の力強いアロマがある。しっかりとした骨格があり、軟らかく乾いた味わい。肉料理や成熟したチーズとの相性が良い。
エピソード
ヴァルテッリーナは、古代ローマ時代にまでさかのぼる古くからのワイン産地。
DOCワインのヴァルテッリーナが分割され、2003年に「スフォルツァート・ディ・ヴァルテッリーナ」がDOCGに昇格した。15~20年以上の熟成にも耐えるとされる力強いワインは、ヴァルテッリーナ最良といわれ高い評価を受けている。
スフォルツァート・ディ・ヴァルテッリーナの代表的なワイン
スフォルツァート・ディ・ヴァルテッリーナ ロンコ・デル・ピッキオ/ サンドロ・ファイ
ヴァルテッリーナ スフォルツァート メッセーレ/カーヴェン
アルバレダ スフォルツァート ディ ヴァルテッリーナ/マメーテ プレヴォスティーニ
スフォルツァート・ディ・ヴァルテッリーナ/カーザ ヴィニコラ ネラ