ガヴィ/コルテーゼ・ディ・ガヴィ

ガヴィ/コルテーゼ・ディ・ガヴィワインの特徴とは

   

気候・風土

ガヴィ(Gavi)は、イタリアピエモンテ州南東、アレッサンドリア県のワイン生産地だ。州南部のリグーリア州との州境近辺に位置する。1998年にD.O.C.G.(統制保証付原産地呼称)ワインに昇格した。

生産地にもある「コルテーゼ」とは、ガヴィに昔から自然生育している白ぶどうのことをいう。イタリアワイン法では、ガヴィを名乗るワインは100%コルテーゼ種を用いなければならないと定められている。

コルテーゼ種は南向きの斜面でなければ栽培できないことから、ガヴィのぶどう畑はアルト・モンフェッラート丘陵の南向きの斜面に広がっている。土壌は白土で石灰質が主体で、気温は夏と冬の寒暖差が激しい。

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ワインの特徴

ガヴィでつくられるワインは、辛口の白ワインが代表的だ。やや麦わら色の透明感のあるもので、アロマはリンゴやナシ、グレープフルーツなどの柑橘類を思わせるフルーティなもの。すっきりとした味がある。

また近年、3年以内に飲む若飲みタイプのワインの生産量が増えてきているのも大きな特徴といえる。

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一押しのワイナリー/当たり年

ピエモンテ州 ガヴィの生産者のうち、各方面にて高い評価を得ている作り手として、ミケーレ・キアルロ、ロベルト・サロット、ブルーノ・ブローリア、ニコラ・ベルガリオ、テヌタ・ラ・マルケッサ、フォンタナフレッダ、バタジオーロ、スクリマリオ、ヴィッラスパリーナなどが挙げられる。

ピエモンテ地方のワインは、2008年、2007年、2006年、2005年、2001年、2000年、1999年、1998年、1997年、1996年の出来が良いと評価されているが、ガヴィに関しては3年程度で飲まれるタイプのワインが多く、高いものでも5000円台くらいの価格・値段で推移している。

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エピソード

18世紀までは、ガヴィでは甘口のワインがつくられていた。

しかし19世紀に入り、リグーリア州から訪れた権力者が、地中海沿岸の魚料理に合うワインを求めるようになる。

こうした要求にあわせる形で、ガヴィでは辛口ワインの生産も行われるようになった。

また、第二次世界大戦後、多くのワイナリーが困窮するなか、ラ・スコルカ社のヴィットリオ・ソルダーティはコルテーゼ種の可能性を確信し、ガヴィで高品質なワインづくりを続けた。

ヴィットリオは、つくりあげたワインのマーケティングを自ら行うなどして積極的に売り込み、1950年にようやく発売にこぎ着ける。この際、ヴィットリオのワインには黒いラベルが用いられた。

この、黒ラベルで売り出されたラ・スコルカ・ガヴィは1970年~80年代にかけて流行。こうしたヴィットリオの尽力により、現在、ガヴィの名は高品質なワインの生産地として、イタリア全土のみならず世界において知られている。

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代表的なワイン

ガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ / ヴィッラ・スパリーナ
モンテイ・ビアンコ / スパリーナ
ピリン・ガヴィ / カステッラーリ・ベルガーリオ
ロヴェレート・ガヴィ ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ ヴィーニェ・ヴェッキエ / ベルガーリオ
ガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ / フォンタナフレッダ
コルテーゼ・ディ・ガーヴィ / ルイジ・カリサーノ

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