ネイヴェの気候・風土
ネイヴェは、イタリア北西部ピエモンテ州のワイン生産地だ。州都トリノから南東に50kmほど離れたところにある。
ネイヴェは隣接するワイン生産地の名が冠された、バルバレスコワインの代表的な生産地として有名だ。バルバレスコはバローロと並び、「イタリアンワインの女王」とも称される。
タナーロ川を挟んで北がロエロ地区、南がランゲ地区と呼ばれ、それぞれ土壌の性質が異なる。ロエロ地区は砂土だが、ランゲ地区は比較的砂が少なく土が硬い粘土質。ぶどう畑はそれぞれ丘の上に展開しており、バルバレスコの原料となる黒ぶどう・ネッビオーロ種の栽培が盛んに行われている。ネッビオーロは小粒で、他のぶどうと比べて皮が厚いのが特徴だ。
他の地域に比べ、ネイヴェのネッビオーロは開花が早く収穫が遅い。その分、地中の滋養を長く吸収した味わい深いものとなっている。
ネイヴェのワインの特徴
ネイヴェのネッビオーロによってつくられるバルバレスコワインは、熟成されるにしたがってコーヒーやココアを思わせる深みのあるアロマを醸し出す。辛口だが味わいは滑らかで、豊富なタンニンがつくり出すしっかりとしたボディを楽しめる。ネイヴェでつくられるバルバレスコは、他の地域に比べてタンニンの味わいが上品なのが特徴だ。
バルバレスコワインは、その製法やアルコール度数、最低熟成年数に至るまで、D.O.C.G.(統制保証原産地呼称)によって細かく規定されている。これらの基準をクリアしたものでなければ、バルバレスコとして認可されない。
エピソード
ネイヴェでのワインづくりの歴史は古く、1700年ごろには既にワインがつくられていたとされる。
当時はネッビオーロを用いた甘口のワインのみだったが、のちに辛口ワインの生産も始まった。1862年にはロンドンで開催された第2回万国博覧会において金メダルを受賞した。
ネイヴェの代表的なワイン
バルバレスコ・サント・ステファノ / カステッロ・ディ・ネイヴェ
イ・コルティーニ / カステッロ・ディ・ネイヴェ
バルバレスコ・サント・ステファノ・リゼルヴァ / カステッロ・ディ・ネイヴェ