セラルンガ・ダルバの気候・風土
セラルンガ・ダルバは、イタリア北西部ピエモンテ州のクオネ県にあるワイン生産地。セラルンガには「細長い山脈」という意味があり、その名のとおり南北に細長く連なるセラルンガ山脈の裾野にぶどう畑が広がっている。
このぶどう畑では、バローロの原料であるネッビオーロ(黒ブドウ)が多く生産されている。標高が高い地域にあることから、昼夜の気温差が激しい。
土壌は中新世に形成されたもので、アルカリ性の泥炭に鉄分を多く含む。
セラルンガ・ダルバのワインの特徴
セラルンガ・ダルバは、イタリアン・ワインの王様として知られるバローロの生産地として知られている。
バローロは D.O.C.G.(統制保証原産地呼称)によって、畑の向きや熟成期間などについて細かく定められている。バローロを名乗ってよいワインは、このD.O.C.G.をクリアした11カ所の生産地に限られる。その中でも、バローロやセラルンガ・ダルバを含む周辺5つのコムーネが、バローロ5大産地として特に有名だ。
セラルンガ・ダルバがバローロ産地の中では南東にあるのに対し、ラ・モッラなどの生産地は北西にあり、土壌の含有成分がそれぞれ異なる。
セラルンガ・ダルバで生産されるワインの熟成には長い期間を要する。その長い熟成期間に比例し、味は重厚で強い酸味のあるものになる。
By Ed Yourdon – 02, CC BY-SA 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=14345058
エピソード
ワイン生産地となる前のセラルンガ・ダルバは狩猟地だった。
この地を開拓してぶどう畑を広げたのは、イタリア王国の初代国王であるヴィットリオ・エマヌエーレ2世の息子、ミラフィオーリ・フォンタナフレッド伯爵。バローロやバルバレスコなどのワインを育てるためにネッビオーロの苗を植えたのが、この地がワイン生産地として発展する始まりとされている。
フォンタナフレッド伯爵の名は、そのままセラルンガ・ダルバに根付くワイナリーの名前へと継承された。
セラルンガ・ダルバの代表的なワイン
バローロ デル・コムーネ・ディ・セッラルンガ・ダルバ / スキアヴェンツァ
ドルチェット・ダルバ / スキアヴェンツァ
バローロ・ブリッコ・チェレッタ / スキアヴェンツァ
カスティリオーネ