ペントロ・ディ・イセルニアの気候・風土
ペントロ・ディ・イセルニアは、モリーゼ州南東部に位置し、アブルッツォ州と隣接した地域。ビフェルノとともに1983年にDOCに認可された。
ぶどう生産の中心となっているのはイゼルニア西部の丘陵地帯。温暖な気候に恵まれ、日差しをたっぷりと浴びてぶどうが成長する。
DOC名にも入っているイセルニア(イゼルニア)は、モリーゼ州第2の都市名。ファシスト党の広報責任者の出身地だったこともあり、第2次世界大戦中には連合軍による空襲に見舞われ、4000人が死亡した。
By Ra Boe – selbst fotografiert SP-550 UZ, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4876858
ペントロ・ディ・イセルニアのワインの特徴
ペントロ・ディ・イセルニアのワインには、赤・白・ロゼがある。
白ワインはビフィルノと同様に辛口が中心で、主体となっているのは60~70%のトレビアーノ種と30~40%のボンビーノ種からつくられる。
赤とロゼワインは、モンテルプチャーノ種(60~70%)、サンジョベーゼ(45~55%)がブレンドされる。ロゼの色は赤ぶどう種の皮からマセレーションされる必要がある。
ビジョルノと味わいが似ているが、酸味が比較的強く、ボディは控えめ。
エピソード
ペントロ・ディ・イセルニアは1950年の農業改革法で対象地域に指定されてからぶどう栽培が盛んになった。
ただし、歴史的に度重なる侵略を受けており、集落が山間部に形成されているため、ワインの生産量は少なく、地元で消費されることが多い。そのため、比較的安価なワインが多いモリーゼワインの中では高値で流通していることがある。
この地域の中心地でもあるイゼルニアは、歴史ある街並みと豊かな自然、おいしい食事でも有名。現地で飲むワインは、格別な味に違いない。
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ペントロ・ディ・イセルニアの代表的なワイン
Campi Valerio